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介護職の面接でよくある質問は?受かる回答例やポイントを解説!

採用面接では事前の準備が合否を左右します。服装や身だしなみ、持ち物から、面接で聞かれる質問内容まで、事前に準備をして臨むことで、志望する施設から内定を獲得できる可能性が高まります。記事の後半では面接官の心証を悪くするNG集も掲載しました。この記事を読んで、しっかりと準備をしてから本番に臨んでください。

採用面接の流れ・基本ルール

採用面接の流れ・基本ルールについて考えるイメージイラスト

介護職の面接では、自分をうまくアピールし、採用担当者に良い印象を与えることが重要です。面接の成功は準備にかかっているため、事前の準備を怠らないようにしましょう。

まず、面接前には履歴書や職務経歴書など必要な書類を整えておくことが大切です。これらの書類から面接官が質問をすることが多いため、内容を確認し、質問に対して困らないよう準備をしておきます。

また、応募する施設や会社の情報も調査し、その理念や職務内容を把握しておくことで、面接時の質問にスムーズに答えることができます。求職者のスキルや経験だけでなく、人柄や熱意も評価されるため、これらの情報は非常に役立ちます。

面接のマナーも重要です。視線を合わせ、明るい表情を保ち、言葉遣いを丁寧にすることで、好印象を与えることができます。また、結論から話し、大きな声でゆっくりと話すことで、内容が明確に伝わります。

面接の流れに関しては、次のように進行します。

  1. 【訪問時】建物に入る前に携帯電話の電源を切り、上着を脱いで腕にかけます。待機中は履歴書やメモ帳をスムーズに取り出せるよう準備します。
  2. 【入室時】面接官が先にいる場合は、ノックをしてから入室します。面接室に案内されたら、面接官が入室するまで起立して待ち、挨拶をします。
  3. 【書類提出】履歴書を提出する際は、封筒から取り出して渡し、丁寧な挨拶を忘れません。
  4. 【面接中】常に姿勢を正しく、笑顔で受け答えします。質問内容が不明な場合は、確認のため質問を返しても問題ありません。
  5. 【退室時】面接終了後「ありがとうございました」と礼をして、静かにドアを閉めて退室します。
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これらのポイントを押さえ、面接に臨むことで、採用の可能性を高めることができます。

採用面接でよく聞かれる質問一覧

介護職の採用面接においてよく聞かれる質問と回答例を紹介します。

事前にしっかりと備えることで、自信をもって面接に臨むことができます。

詳しく解説していきます。

プロフィールや経歴に関する質問

最初に聞かれるのが自己紹介を含む、あなた自身に関する質問です。

準備をせずにいきなり答えようとすると、意外と言葉が出てこないものです。

簡潔にわかりやすく話せるよう事前に質問例に目を通して、答える練習をしておきましょう。

自己紹介をお願いします

面接での自己紹介は、あなたの基本情報を伝える短い時間です。

氏名、出身地、学歴、職歴、保有資格やスキルを30秒から1分でまとめましょう。

自己PRとは異なり、簡潔に自己紹介を行い、面接官に自分を知ってもらうことが大切です。

過度に長くならないよう注意し、経験やスキルは具体的に伝えると効果的です。

良い回答例

「〇〇と申します。神奈川県横浜市出身で〇〇高校を卒業後、飲食店にて接客の仕事を5年ほど経験しました。人と接することが好きで、どんな状況でも相手の気持ちを理解し、共感することができます。本日は、このような機会をいただき感謝しております。どうぞよろしくお願いします」

自己紹介では、経験やスキルを簡潔に伝え、施設や職種への関心を示すことが重要です。

面接官への感謝の気持ちを表現し、限られた時間内で要点を伝えることを心がけましょう。

悪い回答例

「〇〇と申します。以前は居酒屋でアルバイトをしていました。学生時代はテニスサークルにも参加しており、いろいろな経験をしてきました。趣味が多いのですが、介護職の経験はありません。本日はよろしくお願いします。」

自己紹介では、自分の経験やスキルがどのように介護職に活かせるかを簡潔に示し、介護への興味や動機を明確にすることが重要です。

ハキハキと明るい言葉遣いで伝えることで、好印象を与えることが可能です。

今までの経歴を教えてください

面接官は応募者の経験を通じて、入社後に活かせるスキルを見極めようとします。

特に介護職経験者の場合、以前の施設の形態や方針によるスキルの差異が重要です。

未経験者でも他業種での経験が介護職にどう影響するかを明確に伝えることがポイントです。

自己の経歴を簡潔かつ効果的にアピールしましょう。

良い回答例

「以前は訪問介護でホームヘルパーとして2年間勤務し、初任者研修の資格を取得後、食事・排泄・入浴介助などの基本介護を担当しました。その後、有料老人ホームでの仕事では、前職での接客スキルを活かして、利用者さんとのコミュニケーションを大切にし、積極的に生活支援を行っています。昨年は介護福祉士実務者研修を修了し、現在は資格取得を目指して勉強中です。」

このように、経歴を具体的に述べ、どのようにスキルアップしてきたかを明確に伝えることがポイントです。

悪い回答例

「訪問介護で高齢者の身体介護や生活援助をしていました。居宅介護では家事や介助を行っていました。」

このような回答は具体性が不足しており、どのように働いていたかイメージしにくいです。仕事の詳細や経験が明確でなく、熱意も伝わりにくいです。

面接では具体的な経験やエピソードを交えて回答することが重要です。

前職を退職した理由を教えてください

このような前職を退職した理由に関する質問は、その答え方で採用の可能性が大きく変わります。

具体的なトラブルや人間関係の不満を言及するのではなく、ポジティブな理由を強調することが重要です。

たとえば、「専門性をさらに深めたい」という動機や、「新しい業務に挑戦したい」という意欲を示すことで、前向きな印象を与えられます。

ネガティブな理由は避け、成長と発展を目指す姿勢を強調しましょう。

良い回答例

「デイサービスでの勤務を通じ、介護福祉士の資格を取得しましたが、より専門的な介護スキルを必要とする利用者さんのために役立ちたいと思い、転職を決意しました。」

この回答は、スキルアップへの意欲を示し、前向きな退職理由を伝えます。

また、「新しい介護技術や環境での成長を目指しました」という内容も、プロフェッショナルな姿勢を示し、好印象を与えるでしょう。

悪い回答例

「前職では人間関係がうまくいかず、給料も低く残業が多かったため辞めました。」

このような回答は、負の印象を与え、将来的に同じ理由で退職する可能性があると見なされかねません。

代わりに、前向きな理由を強調し、自己成長のための転職であることを伝えるべきです。

長所と短所を教えてください

長所と短所に関する質問は、自己分析の能力を確認するために重要です。

長所については、介護職にどう活かせるかを具体的に述べることが求められます。

一方で、短所を語る際は、それをどう克服しようとしているか、または仕事にどのように影響しないよう注意しているかを示すことがポイントです。

短所を自己成長の機会と捉え、客観的な視点を持つことで、面接官に好印象を与えることが可能です。

良い回答例

「長所として、私は高いコミュニケーション能力と強い責任感を持っています。これにより、チームワークを尊重し、共通の目標達成に向けて努力することができます。短所としては、完璧主義の傾向がありますが、周囲と協力して柔軟な解決策を見つけることで、この点を改善しています。」

このように、長所をどう職場で活かせるのか、短所をどう克服したのかを伝えることが重要です。短所は言い換え、長所としてアピールできるとなお良いです。

悪い回答例

「私の長所はいつも明るく笑顔でいることですが、人見知りで自分から話しかけるのが苦手です。」

長所が具体的なエピソードに基づいていないため、その価値を十分に伝えることができません。

また、短所としてのコミュニケーションの難しさは、介護職で重要な人間関係を構築する能力に疑問を投げかけるため、避けるべきです。

長所を述べる際は、それがどのように職務に役立つかを具体的に示し、短所については改善策や成長への取り組みを明示することが望ましく、人間関係に関することは避けたほうが無難です。

趣味や特技を教えてください

趣味や特技に関する質問は、ストレス対処法やレクリエーション活動での活用可能性を見るために重要です。

介護職は人との関わりが深く、ストレス解消ができないと職場でのモチベーションが低下することがあります。

趣味や特技が介護現場で活かせる場合、採用アピールにつながることもあり、ピアノや書道などがあれば評価されることもあります。

特技がない場合でも、興味や関心を示すことでポジティブな印象を与えます。

良い回答例

「休日は散歩やジョギング、ヨガなどの運動をすることでリフレッシュし、ストレス解消に役立てています。また、料理を作ることも得意です。料理は栄養バランスを考えるスキルも向上させ、利用者の健康支援にも役立つと考えております。」

このように、趣味や特技を具体的なエピソードとして述べ、介護職にどのように活かせるかを示すことで、ポジティブな印象を与えることが可能です。

悪い回答例

「特に趣味はありません。」
「ギャンブルに行くことです。」

これらは面接官にネガティブな印象を与えることがあり、特にお酒やギャンブルなどは仕事への悪影響が懸念されるため不適切です。

趣味や特技がない場合でも、興味のある分野や学びたいことを述べることで、積極的な姿勢を示すことが重要です。

志望動機に関する質問

志望動機について問われる際は、施設の情報や介護職への興味を明確に表現することが求められます。

施設ごとの特色や理念に基づいた熱意を示し、自分がその職場でどのように貢献できるかを伝えましょう。

志望動機を教えてください

志望動機を聞かれた際は、具体的な理由を持って施設を選んだことを示すことが重要です。

面接で、その施設の特色や理念に共感し、それが介護職を選んだ主な動機であることを明確に伝えましょう。

また、一貫性のある理由を示し、職場独自の特徴や自分が貢献できる点を強調することで、仕事への熱意と真剣な姿勢が伝わります。

良い回答例

「この施設が地域に根差し、多くの方に愛されていること、職員の温かさと利用者様への丁寧なケアに感銘を受けました。自身の経験やスキルを活かし、この施設の一員として貢献したいと思います。」

志望動機は、その施設の特徴や自身のキャリア目標に基づいて説明することが重要です。

悪い回答例

「この施設を選んだ理由は自宅からの距離が近く、通勤が便利だからです。また、前職よりも給料が高く、福利厚生が充実してたからです。」

このような回答は、仕事への熱意や施設への興味が低いと見なされ、負の印象を与える可能性があります。

職場選びの主な理由が勤務条件のみでは、採用されにくいです。

介護の仕事を選んだ理由を教えてください

介護職に興味を持つ理由は人それぞれですが、基本的には人を助けることが好きであること、人と接することが好きであること、人生の中で介護を必要とする人がいた経験などが多いようです。

良い回答例

「祖父の介護を通じて、介護職員の温かいサポートと専門的なケアの重要性を実感しました。その経験から、自分も困っている人の支えになりたいと強く思い、この職に応募しました。」

このように具体的なエピソードや経験を踏まえて話せると説得力が増します。

悪い回答例

「介護職に応募したのは、無資格未経験でも受かりやすいからです。求人が多いのでどこかで採用されると思いました。」

このような回答は、介護職への情熱や理解を欠いていると捉えられ、責任感の不足を示唆してしまいます。介護職は専門的な知識と献身的な姿勢が求められるため、仕事への真摯な関心と動機を持っていることが重要です。

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入社後に関する質問

入社後に関する質問への回答では、具体的な目標を示すことで入社への熱意を伝えることができます。

実際に働いている方をインタビューした「運命のカイゴ転職」などを読むと、イメージがつかめますよ。

入社後はどのような業務をしたいと思っていますか

応募者が入社後の仕事内容について、具体的なイメージを持っているかどうかを確認するための質問です。

良い回答例

「入社後、利用者様の日常生活を支援し、特に身体介護の専門性を高めたいと考えています。また、前職の訪問介護での経験を活かし、医療スタッフと協力して全体のケアの質を向上させることを目指します。さらには、地域との連携を強化し介護教室などの活動にも参加することで、地域全体での介護サポートの一翼を担いたいです。」

前職での経験を活かした具体的な業務内容がイメージできていることをアピールすることが大切です。

悪い回答例

「入社後は介護業務を担当し、いろいろ学ばせていただき、スキルを身に着けたいと思っております。」
「特にないです。家計のために働こうと考えているので、与えられた仕事をこなしていきたいと思います。」

このような表現は、目標やキャリアプランが明確でなく、応募先への熱意が感じられません。

さらに、「スキルを身に着けたい」「与えられた仕事を頑張る」と答えるのも、目標の不明確さや、受け身な態度であまり良い印象ではありません。

これらの例から、面接での回答は、自分のスキルや経験を活かしてどのように貢献できるかを具体的に伝えることが重要です。

今後の目標やキャリアプランについてどのように考えていますか

面接での「今後の目標やキャリアプランについて」の質問は、応募者の将来像を探る重要なポイントです。

具体的な目標とその施設での実現可能性を示すことで、自分がどのように成長し、職場に貢献できるかを伝えることが鍵です。

良い回答例

「現場での経験を積み、技術や知識を磨くことが重要です。将来的にはリーダーシップを発揮し、介護職員初任者研修を今年中に取得する予定です。」
「3年後には介護福祉士の資格を取得し、質の高いケアを提供するために実務経験を積んでスキルを磨きます。」
「約2年の介護経験を活かし、介護福祉士の資格を取得し、将来的にはスタッフ教育にも携わりたいです。」

これらの回答は、自分の成長意欲を示し、その職場だからこそ達成できる目標を伝えることで、面接官にポジティブな印象を与えます。具体的な行動計画を示すことで、自主的に動ける人材であることもアピールできます。

悪い回答例

「早く仕事に慣れて、施設に貢献できるように頑張ります。」
「今までに経験のない業務に対しても率先して取り組みます。」

このような回答は、どの業務にどのように貢献するかが不明確で、具体的な計画が見えません。

具体的なステップや希望を伝えられるようにしましょう。

採用となった場合いつから働けますか

面接時には、具体的な勤務開始時期を伝えることが求められます。現職の通知期間や他のスケジュールを考慮し、明確な入社可能日を提案します。

内定を受けた後、通常は1ヶ月程度の猶予をいただくことが一般的です。この期間は、前職の引継ぎや新たな準備に充てられます。

人手不足の施設では早期の勤務開始が望まれることもあります。その場合は、理由を添えて、早ければ早いほど良いと伝えましょう。

これらを踏まえて、面接官には予定が不明確な場合でも余裕を持った日程を提案することが大切です。

良い回答例

「現在の仕事を終えるため、来月1日から勤務可能です。」
「現在は即時勤務が可能で、ご希望の日から始められます。」

このような回答は、準備の具体性を示し、勤務開始の柔軟性もアピールできます。面接官に対して、計画的かつ柔軟な対応が可能であることを伝えることで、信頼感を与えることができます。

悪い回答例

「まだ退職していないのでわかりません。」
「まだはっきりしていません。」

このような回答は、入社意欲の不明瞭さを示し、面接官に疑問を持たせる可能性があります。

「まだはっきりしていません。」この回答も、計画性や意思の決定力が欠けていると受け取られることがあります。

退職予定がある場合は具体的な日付を伝えるか、退職意志がはっきりしていない場合でも、退職する意向があることを明確に示すことが重要です。

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現年収と希望年収を教えてください

以下のポイントを抑えることが大切です。

  • 現年収は正確に伝える
  • 希望年収は求人の範囲内で答える
  • 自身のスキルや経験、希望する勤務条件に基づいて希望年収を設定
  • 昇給や賞与などの待遇も考慮に入れて回答

この質問は、応募者が市場価値を理解し、自己評価が適切かどうかを見るためにも用いられます。

良い回答例

「前職の年収は300万円で、介護福祉士の資格を新たに取得したため、業界平均である400万円程度を希望します。」
「現在の年収は320万円ですが、求人票に記載された額での雇用を希望します。資格や経験を通じた価値を提供します。」

これらの回答は、応募者が自己評価と市場価値を理解していることを示し、求人条件との一致を強調しています。また、資格取得や経験に基づく合理的な年収の期待を表明することで、プロフェッショナルな姿勢を示しています。

悪い回答例

「前職の年収は300万円でした。こちらの施設では年収はいくらになりますか?」
「前職での年収は300万円でしたが、こちらの施設での年収は600万円を希望します。」
「前職での年収は350万円ですが、夜勤や残業を頑張るので、入社後は500万円以上が希望です。」

このような回答は、施設に対する不適切な依存や情報不足を示しています。非現実的であり、面接官に悪印象を与える可能性があります。

応募者が募集要項を理解せず、自己中心的な期待を持っていると判断される可能性があります。具体的かつ現実的な年収の希望を伝えることが重要です。

働き方に関する質問

働き方に関するイメージイラスト

介護職の面接では、多様な働き方に対応する質問がしばしばあります。夜勤やフルタイム勤務が可能かどうかを事前に検討し、明確な回答を用意しておくことが重要です。

夜勤や残業は可能ですか

面接で夜勤や残業に対する対応を問われることは、介護職では一般的です。以下のポイントを押さえた回答が求められます。

夜勤や残業に対応できる場合は、体力と調整能力をアピールし、「対応可能です」と答えましょう。

夜勤が困難な場合は、事情を正直に説明し、「夜勤は難しいが、日勤での貢献を希望します」と伝えることが重要です。

自身の希望を伝えつつ、長く働きたいという姿勢も強調しましょう。

良い回答例

「対応可能です。前職では月に4回程度夜勤に従事していました。」
「夜勤は対応が難しいです。保育園に通う子どもがいるため、夜勤は困難ですが、子どもが成長すれば夜勤にも対応できるようになります。」

対応可能な場合は、前職の経験なども伝えるようにしましょう。

一方、夜勤や残業が難しい場合は、その理由を明確にし、将来的な対応の可能性に触れることが望ましいです。

また、残業や夜勤に対する質問を積極的に行うことで、その業務への興味と意欲を示すことも良い印象を与えます。

悪い回答例

「夜勤も残業も無理です。」
「夜更かしは苦手なため、残業や夜勤には対応できません。」

このように、一言で断るスタイルは避けるべきです。このような回答では、動機や理由が不明で、単に勤務時間を拒否しているように映ります。

面接時には、次のポイントを避けましょう。

  • 理由を述べずに残業や夜勤を拒否
  • 個人的な好みを理由にして勤務時間を制限
  • 「定時で退社したい」とだけ述べる

勤務時間やシフトについて希望はありますか

この質問は、特定の曜日や時間帯に勤務できない事情を把握するためによく使われます。勤務の柔軟性があれば、採用の可能性は高まりますが、制約がある場合は正直に伝えましょう。

また、面接官がこの質問をするのは、採用を前提に人員配置を検討しているからです。入社可能な日程を事前に準備しておくことも大切です。

良い回答例

「子育てをしているため、午前中のみ、または午後のみの半日勤務を希望していますが、施設のニーズに応じて柔軟に対応できるよう努めます。」
「フルタイムでの勤務を希望しており、土日のうち一日を休みとしていただければ、他の曜日は調整可能です。また、入社日に関しては、○○月○○日以降から勤務可能です。現在在職中ですが、内定を頂ければ、1ヶ月以内には入社できるよう調整します。」

このように、具体的な日程を伝えましょう。

悪い回答例

「分かりません。」

このように即答するのは、入社への意志が不明確であると受け取られがちです。

可能な限り柔軟な勤務が求められますが、自身の可能な日程を伝えるようにしましょう。

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労働環境について、どのような点を重視していますか

候補者が仕事をする上で何を重視しているかを把握し、施設のカルチャーや風土を合うかを見ています。

事前に施設の理念や、施設長・先輩スタッフのインタビューなどに目を通し、施設が大事にしている価値観と、自身の価値観が合致している部分を話せると良いでしょう。

良い回答例

「労働環境については、まずは職場の雰囲気が重要だと考えています。明るく風通しの良い職場であれば、スタッフ同士のコミュニケーションも取りやすく仕事もはかどります。研修や勉強会など、スキルアップにつながる取り組みがある職場が理想的です。」

このように、ポジティブな回答をこころがけましょう。また、スキルアップへの意欲を伝えることも重要です。

悪い回答例

「特にないです。」
「残業がなければいいです。」

このような回答は、やる気がないとみなされてしまう恐れがあります。

適性に関する質問

高齢者の入浴介助をしているイメージイラスト

面接官はこれまでの経験から、自社で活躍していける人、いけない人のイメージを持っています。

あなたが活躍できそうかどうか、適性を見る質問することがあります。

介護職をしていて嬉しかったことはなんですか

この質問は、応募者が介護職に対してやりがいを感じるかを確かめるために行われます。仕事での充実感やモチベーションは、長期的な職務遂行に不可欠です。

回答のポイントです。

  • 実際の経験を基に答える
  • その経験がなぜ嬉しかったかの理由を明確にする

良い回答例

「利用者さんから『ありがとう』と直接感謝された時、心からの喜びを感じました。その笑顔を見ることで、介護の仕事がいかに大切かを実感し、今後も誠実な対応を続けることが大切だと思いました。」

このような経験が介護の仕事へのモチベーションに直結するため、具体的なエピソードを面接官に共有することが重要です。

悪い回答例

「嬉しかったエピソードは特にありません。」
「特に記憶に残る嬉しい出来事はないです。」

このように答えるのは避けましょう。このような回答は、仕事に対する情熱や関心が不足していると見られがちです。小さな成功や感動の瞬間を見逃さず、それを共有することが重要です。

今までの仕事で不満に感じたことはなんですか

面接でこの質問をされた場合、単に不満を列挙するのではなく、その不満にどう対処し、どのように改善したかを伝えることが重要です。以下にポイントをまとめます。

  • 不満点をそのまま述べるのではなく、解決に向けた努力や改善策を示す。
  • 前職の悪口を避け、プロフェッショナルな態度を保つ

良い回答例

「前職ではスタッフ不足が常態化し、利用者さん一人ひとりに十分なケアを提供できない状況でした。この問題を改善するために、スタッフ増員の提案や業務改善の提案を行いました。また、急なプラン変更にも柔軟に対応し、チームをまとめて情報共有と連携を図り、お客様との調整を通じて問題を解決しました。この経験から、コミュニケーションとチームワークの重要性を学びました。」

このように、前職での不満をどう改善したのかを、具体的に伝えることが大切です。

悪い回答例

「スタッフ間の人間関係が悪かったのが不満でした。」
「サービス残業が多かったのでプライベートの時間が無くなってしまったのが不満です。」

このような回答は避けましょう。これらの表現は、問題解決に向けた努力が不足していると捉えられがちです。

仕事をするうえで大切にしていることはなんですか

この質問では、あなたの仕事観や職場での価値観がどのように施設の理念や方針と合致するかを評価されます。以下に重要なポイントをまとめます。

  • 施設の理念に沿った価値観を示す
  • 実体験に基づくモチベーションの源泉を共有
  • チームワークとコミュニケーションの重要性を強調

良い回答例

「どんなに忙しくても、利用者様には明るい笑顔で接し、彼らの話に耳を傾けることを心がけています。過去に多くの利用者様と関わり、寂しい思いをしている方が多いことを経験しました。それを踏まえ、私は利用者様の寂しさを和らげ、思いやりを持って接することで、彼らが快適に過ごせるよう努力しています。特に、以前介護を受けていた祖母の経験から、利用者様への接し方には特に気を付けています。」

この回答は、利用者に対する献身的な姿勢を示しつつ、個人の経験から、具体的な話を交えて説明しています。

悪い回答例

「特にありません。」
「定時で帰宅することです。」

このような答えは、仕事への関心や積極性が欠けている印象を与えます。また、「定時で帰宅することです。」は柔軟性がなく自己中心的な印象を受けるため、採用面接では適切ではありません。介護職では、利用者様への思いやりやチームワークが求められるため、これらの答えは望ましくありません。

ストレス解消法はありますか

仕事を行う上で、業務内容や人間関係がストレスの原因となることがあります。これらのストレスの解消法があるかは大切なポイントです。

良い回答例

「私は定期的にジョギングやスポーツジムで体を動かすことでストレスを解消しています。運動をすることで心身ともにリフレッシュし、日々の介護業務のストレスを効果的に管理しています。また、趣味の映画鑑賞やドラマ視聴も大いに役立ちます。これにより、様々な感情を経験し、感情の浄化が促されます。これらの方法で、ストレス耐性を高め、仕事の質を維持しています。」

具体的なストレス解消法を伝え、休日にしっかりとリフレッシュできていることを伝えましょう。

悪い回答例

「ストレス解消法は特にありません。」
「タバコを吸うことで解消します。」

このような回答は、ストレスマネジメントに対する意識の欠如を示すため避けるべきです。また、タバコと答えるのも不健全な印象を与え、マイナス評価につながります。さらに、「ストレスは感じない性格です」と答えると、面接官には現実的でないと見なされかねません。適切なストレス解消法を持っていることが求められます。

高齢者と関わったことはありますか

高齢者の身体を支える女性介護士の画像

介護職への未経験者によく聞かれる質問で、候補者が高齢者とのコミュニケーションや介護への意識を持っているかを見極めます。未経験の場合、家族や親戚とのエピソードを共有することが推奨されます。全く関わりがない場合でも、「介護業界への貢献を願い志望しました」という動機を示すと好印象です。

良い回答例

「私は祖父の介護を手伝い、彼の笑顔を見たとき、介護職への情熱が芽生えました。また、祖母の介護で、彼女の日常が楽になるよう学び、支援しました。これらの経験から高齢者の生活の質を向上させたいと強く感じています。さらに、老人ホームでのボランティア経験もあり、利用者様からの感謝の言葉に励まされています。」

このように、自身の介護への熱意を個人的な経験と積極的な学びから伝えることが大切です。

悪い回答例

「子どもの頃は年に一度、祖父母の家に遊びに行っていました。」
「祖父母とたまに話すので、高齢者とは話せると思います。」

このような回答は、介護職としての実質的な経験や理解を示していないため不適切です。また、介護への尊重や本質的な理解が欠けていると見なされます。高齢者との関わりが乏しい場合は、介護業界への強い関心を表現することで、ポジティブな印象を与えることが推奨されます。

介護関連で気になるニュースはありますか

介護業界の最新動向に通じることは、介護職員として必須です。この質問から、介護業界への関心の高さが見られています。

できれば直近1~2週間くらいの中で、自身が今回の面接で話している内容に通じるニュースを見つけておきたいところです。

みんなの介護求人ニュースの「ニッポンの介護学」では介護に関する旬なテーマを取り上げているのでぜひご覧ください。

良い回答例

「新型コロナウイルスに関するニュースは日々チェックしており、特に高齢者施設のクラスター発生には注意を払っています。感染症対策は介護職にとって非常に重要で、利用者様の安全を守るためには最新の医学的情報を学び、実践することが必要です。また、集団食中毒事件などのニュースからも、管理栄養士と連携し、全員で予防策を講じることの重要性を理解しています。」

時事的な質問になるため、これはあくまで例になります。面接の1~2日前にはニュースをチェックしておきましょう。

悪い回答例

「ニュースはあまり見ないので特に気になることはありません。」

このような回答は介護業界への関心が低いと判断されかねません。テレビ以外にもアプリやWebサイトで情報を得ることができるため、日頃から業界の最新動向に目を向け、意欲的な姿勢を示すことが重要です。

ほかに受けている施設はありますか

この質問は、応募者が自社への熱意や興味をどれだけ持っているかを探るためによく使われます。他に応募していない場合は、その施設を選んだ明確な理由を述べると好印象です。

他の施設にも応募している場合は、正直に答えつつ、この施設への強い志望度とその理由を強調することが重要です。また、応募先が多すぎると、「本当にここで働きたいのか」と疑問を持たれるため、注意が必要です。

良い回答例

「他の施設も受けていますが、御社が第一志望です。理由として、この施設の理念に強く共感し、ここで成長したいと考えているためです。また、前職での経験を活かすことのできるグループホームや認知症ケアができることを重視しております。」

面接している施設が第一志望であることを明確にし、他の施設を受けている事実も正直に伝えます。

悪い回答例

「御社しか受けていません。」
「現在、10施設に応募しています。」

複数施設受けている場合に嘘をつく必要はないため正直に伝えましょう。また、多すぎる応募先を挙げるのも一貫性の欠如を示し、どこでも良いという印象を与えてしまう可能性があります。

応募先に一貫性がなく多くの施設を受けている場合、本当にその施設で働きたいのか疑われ、採用される可能性は低くなります。

逆質問

面接の逆質問は、応募者の関心や積極性を示す絶好の機会です。

面接では、「特にありません」と答えるのではなく、事前に準備した意欲的な質問を行うことが望ましいです。

たとえば、「1日の業務の流れ」「人事評価の方法」「資格取得の支援について」など、具体的な仕事内容やキャリアアップへの疑問を聞くことで、その施設で働く意欲を示せます。

一方で、給与や福利厚生に関する質問は控えめにし、ウェブサイトや求人票で確認できる情報は質問しないようにしましょう。

最後に質問はありますか

業務内容、他のスタッフとの関わり、評価制度などを事前にリストアップしておくことで、入社後のギャップを防ぎ、自分の意欲を示すことができます。

良い回答例

「介護福祉士の資格取得支援制度の詳細を教えてください。」
「社内研修制度の内容や頻度についておしえてください。」

自己成長に対する意欲を示しつつ、その施設での長期的なキャリア形成に興味があることを伝えましょう。

ただし、給与や福利厚生に関する質問は控えめにし、専門性向上への熱意を前面に出すと好印象です。

悪い回答例

「特にありません。」

このように答えるのは、就職意欲が低いと見なされてしまうため避けましょう。

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面接のポイント

NGのサインを出している高齢者の画像

面接において、介護職への情熱と志向性が最も評価されます。

この職業は単に技術を要するだけでなく、強い熱意と責任感が求められるため、面接官はあなたのモチベーションを重視します。

経験やスキルは大切ですが、それ以上に、介護職に対する真剣な姿勢が評価されることを忘れないでください。

面接時には、自分がどれだけこの仕事を望んでいるか、そしてなぜその気持ちがあるのかを明確に伝えることが重要です。

マナーを守る

介護職の面接では、基本的なマナーが大切です。

  • 礼儀正しい言葉遣い
  • 適切な姿勢
  • 清潔感ある服装
  • 面接の時間を厳守

社会人としての基本、例えば挨拶、礼儀正しい言葉遣い、適切な姿勢やアイコンタクトなどが、良い印象を与えるポイントです。

特に介護職は、利用者と直接関わるため、「コミュニケーション能力」や「清潔感」が特に重視されます。

面接官に向けて、自然な笑顔であいさつし、聞きやすい声で話すことも忘れないでください。

清潔感のある服装を意識する

介護職の面接では清潔感ある服装が求められます。

指定があればそれに従い、特になければスーツが無難です。

不潔な印象を避けるため、シワや汚れがないか確認し、髪の毛は整えましょう。

自由な服装を求められた際も、オフィスカジュアルを意識してください。

女性は長い髪をまとめ、ナチュラルメイクで臨みましょう。

男性は短髪が好ましく、ひげは剃り、小物はダークカラーで統一しましょう。

身だしなみチェックには、スーツや靴の清潔さ、髪型、髭、爪、化粧、不要なアクセサリー、香水の量、口臭や体臭の有無を含めましょう。

面接に遅刻しない

面接には時間厳守で臨むことが重要です。

公共交通機関のトラブルを考慮し、複数のアクセスルートを事前に調査しておきましょう。

到着は遅くても10分前を目安にし、早すぎる場合は少し待ってから受付を済ませます。

交通事故や電車の遅延などで遅れる場合は、速やかに連絡を入れ、必ず面接時間前に遅刻の旨を伝えることが大切です。

ドタキャンや遅刻の事後報告は、印象を悪化させるため避けましょう。

面接の回答のポイント

自己分析をしっかり行う

面接では自己分析が重要です。

自己紹介や志望理由など、定番の質問に対する準備が不可欠となるため、事前に自分の長所や特性を深く理解し、回答に備えましょう。

この準備が不足していると、意欲が低いと受け取られる恐れがあります。

さらに、自己分析を通じて、自分が介護職に求めるものを明確にすることも大切です。深い自己理解は、面接での説得力ある回答につながります。

企業分析を行う

介護職の面接では、企業分析が成功の鍵です。

事前に応募先の理念や職務内容、求める人材像をリサーチしましょう。

公式ウェブサイトや求人ページ、パンフレットを熟読し、職場の雰囲気や特性を理解することが大切です。れにより、面接での質問への回答や自己PRがより的確になります。

応募先が求める人物像に合致する点を意識し、自身の回答を準備しておくことで採用の可能性を高めましょう。

結論と根拠を大事にする

介護職の面接では、どの質問にも根拠を持って答えることが重要です。

「何となく」という曖昧な回答は避け、自己分析がしっかりと行われていることを示す必要があります。

たとえば、なぜその介護技術を選んだのか、利用者さんにどのような影響を与えるのかといった具体的な理由を述べることで、説得力のある回答になります。

面接前には、自分の行動や考えに「なぜ」と問い続ける習慣をつけ、具体的な根拠を準備しておくことが大切です。

これにより、面接官からの信頼を得やすくなります。

一貫性を持った回答をする

介護職の面接では、一貫性のある回答が重要です。

たとえば、多くの職を経験してきた場合でも、自己の判断基準や価値観を明確にし、面接官に説明できるよう準備しておくことが大切です。

また、想定外の質問にも同じ軸で答えることで、介護への熱意や意欲が伝わります。

面接前には、履歴書や自分の回答に矛盾がないか確認し、一貫性を持たせるよう心がけましょう。

これにより、面接官への信頼感を高めることができます。

前向きな回答を心がける

介護職の面接では、自信と意欲を伝える前向きな姿勢が求められます。

明るくハキハキとした話し方で、自分がこの仕事を真剣に望んでいることを示しましょう。

特に、介護はコミュニケーションが重要なため、大きな声でクリアに受け答えすることがポイントです。

内向的な態度や不確かな印象は、面接官に疑問を抱かせる原因となります。

常に、「この人と一緒に働きたい」と思われるよう、プラスの印象を持たせることが重要です。

これにより、採用の可能性を高めることができます。

想定外の質問への対処方法

介護職の面接では、想定外の質問に遭遇することもあります。

こうした時、焦らず冷静に対応することが大切です。

相づちを打ちながら一呼吸置き、考える時間を確保しましょう。

事前に行った自己分析を思い返しながら、自分の過去の発言と矛盾しないよう、一貫性のある前向きな回答を心がけるようにします。

事前の準備として、想定される質問へのシミュレーションを行い、どんな状況でも自信を持って答えられるよう努めましょう。

経験別の面接のポイント

新卒の面接

新卒で介護職に挑む場合、面接では人柄や仕事への熱意、そして基本的なマナーが中心となります。

前職や経験については問われることは少ないため、言葉遣いや姿勢に気を付け、自信を持って対応することが大切です。

初めての面接でも落ち着いて、自らの強みや介護への意欲をアピールしましょう。

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未経験者の採用面接

未経験の場合、経験者の方とは質問される内容が一部異なります。

介護業界は大変なことも多いため、未経験でも乗り越えられるのかを面接官は見ています。例えば、志望動機については施設での志望動機よりも介護業界で働こうと思った理由のほうが重点的に聞かれるでしょう。

「介護は3K(きつい、きたない、きけん)という評判もあるが、大丈夫ですか?」など覚悟を試される直球の質問が投げかけられるかも知れません。

どういう質問が来るにせよ、面接官が一番知りたいのは「本当に介護業界で通用するのか。」ということです。

未経験なのは仕方がないので、大丈夫である理由をこれまでの経験などをもとに伝えましょう。

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経験者の面接

介護経験者や他業界からの転職者の面接では、前職の退職理由や転職動機が重要視されます。

面接官は、候補者が介護職に長く留まる意志があるか、業務への理解度を評価します。

経験豊富な方は、これまで培ったスキルや知識を前面に出して、自己の強みを効果的にアピールしましょう。

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