介護業界での履歴書の書き方(学歴・職歴・志望動機)

介護職に就職・転職する場合の履歴書の書き方について、解説します。ひと目でわかるサンプル画像のほか、記載項目ごとの注意点、志望動機の書き方や例文を網羅。ぜひお役立てください。

履歴書を書くときの基本と見本

介護職の履歴書のサンプル

ここでは、履歴書のサンプルを用意しました。

サンプルに目を通して、何をどのように書いたらいいのかのイメージをつかみましょう。

インターネットで「履歴書 サンプル」と検索すると、さまざまな様式の履歴書を見ることができます。

その中から、お手本になりそうなもの、参考になりそうなものをいくつか選んで、お手本にすると便利です。

事前に用意しておくもの

誤字や脱字がないように丁寧に書かなければならない履歴書。記入する前に、必要なものをまとめてから始めましょう。

  • 履歴書…市販のA4サイズタイプがおすすめ
  • 認印…シャチハタより朱肉で押すハンコがおすすめ
  • 黒色の油性ボールペン…万年筆、青やブルーブラックでもかまいませんが、あまり使われません
  • 証明写真…履歴書の写真貼付サイズに合わせて切ること
  • 履歴書に記入する資格証明書…運転免許証など

記載項目ごとの注意点

履歴書は、就職や転職の際の、自分の顔とでもいうべき大切な書類です。

志望動機や自己PRといった応募先の採用担当者にアピールするための項目の記入欄に、何をどのように書けば良いか迷う人も多いかも知れません。

ここでは、履歴書内にある記載項目の書き方のポイントをひとつずつ解説して、より良い履歴書にするためのコツを紹介します。

日付

日付・氏名・押印・生年月日・住所や電話番号・メールアドレス・が書かれた図版について

履歴書の右上にある[年月日現在]の日付は、履歴書を送付する場合、ポスト投函日や郵便局窓口で手続きをした送付日を記入します。

面接を受ける際に履歴書を提出する場合、面接日を記入します。

履歴書送付日や面接日ではない記入日を書かないように注意しましょう。

一回日付を書いてしまうと使い回しがきかなくなるため、はじめは日付を空欄にしておいて、最後に書き入れるようにすると効率的です。

郵送日か持参する日が日付

履歴書の上部の枠外にある日付欄。氏名の記入欄や証明写真の貼付位置近くにあります。郵送で提出する場合は窓口受付する日またはポストに投函する日を記入しましょう。

面接で直接持参する場合は面接日を記入します。履歴書が西暦の場合は西暦で、和暦の場合は年の前に「令和」と記入するのも忘れずに。

氏名

氏名を書くときに大切なことは、戸籍の漢字の通りに記入することです。
楷書体で丁寧に書きます。

崩し字や略字などは使わず、正確に記入してください。
とくに日常生活では「髙」を「高」、「渡邊」「渡邉」を「渡辺」と書いている人でも、必ず戸籍に登録されている漢字を書きましょう。

もし戸籍上の氏名の漢字がわからない場合は、履歴書を記入する前に市区町村役場で戸籍謄本を取って、正確な漢字を確認しておくことをおすすめします。

また、氏名のすぐ上には、ふりがなを書きます。
「ふりがな」と印刷されている履歴書用紙は平仮名で、「フリガナ」の場合はカタカナでふりがなを書きましょう。

ふりがなを書くときは気を抜きやすく、書き損じが出やすい箇所なので、緊張感を持って慎重に記入してください。

氏名を記載するときは、記入欄に合わせてバランスの良い文字の大きさになるよう心がけてください。

押印

押印欄がある履歴書を使う場合は、必ず認め印を押しましょう。

安い三文判で構いません。なお、スタンプ式のものは避けたほうが無難です。
使用するハンコを確認して、欠けや摩耗がないかや、ゴミが付着していないかなどをチェックします。

押すときは、朱肉にしっかり印を押しつけて、印影が鮮明になるようにしてください。
あまり朱肉をつけすぎるとにじみの原因にもなるので注意が必要です。

履歴書の真上からゆっくり押しつけながら押印したら、最後に印影を確認しましょう。
傾きや輪郭がはっきりしない、一部がぼやけているなどあれば、最初から履歴書を書き直しましょう。

不鮮明な状態や二重押しで提出するのは採用担当者の評価を下げるおそれが高いので、避けましょう。

生年月日、年齢

生年月日は、日付箇所を記載するときに選んだ和暦または西暦の形式のいずれかに合わせて記入します。

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履歴書のほかの日付がすべて西暦で、生年月日のみ和暦になっているといったケースが多いので注意してください。

また、年齢を記載する場合は、満年齢を書きます。

住所や電話番号、メールアドレス

「住所」個所には、必ず都道府県名から記入します。番地や番も省略せず正確に書きましょう。

例えば、「高田町1−2−3」ではなく「高田町1丁目2番3号」というように記載します。

さらに、マンション名やアパート名があれば漏れなく記入しましょう。
「日本マンション Ⅱ棟 789号室」というように、マンションがいくつかの棟に分かれている場合も正確に記入してください。

号室を省略したり、「高田町1−2−3−202」といった、よく郵便物の宛名で見かける省略をしたりすることは避けましょう。

「電話」個所には、携帯電話または固定電話の番号を記入します。
連絡がつきやすい携帯電話だけでも大丈夫です。

メールアドレスは、小文字や大文字、数字をわかりやすく書き分けましょう。

写真

履歴書に貼付する証明写真はタテ4cm✕ヨコ3cmが一般的です。
履歴書用紙の写真欄に、適切な写真サイズがプリントされていますので、必ず確認してちょうど良いサイズのものを選びましょう。

履歴書用紙のサイズによっては証明写真のサイズが5cm✕4cmや、5.5cm✕4.4cmなど、一般的な大きさと異なる場合があるので気をつけてください。

撮影の際の注意点は、以下の通りです。

  • 履歴書を提出する3ヵ月以内であること
  • カメラ店や証明写真台で撮影していること
  • スナップ写真を切り取ったり、スマートフォンで自撮りした写真は避けること
  • 無帽で、男性はスーツにネクタイ、女性はジャケットまたはリクルートスーツを着用すること
  • 髪型を整えて、軽く微笑むこと

スーツ着用で3ヵ月以内のもの

証明写真はリクルートスーツなどフォーマルで面接時にもふさわしい服装で撮影します。原則提出日の3ヵ月以内のものを貼付するのがルールです。

写真スタジオまたは駅やスーパーなどに設置されている証明写真機を使ったカラー写真を用紙しましょう。写真サイズは一般的な履歴書で「タテ4cm✕ヨコ3cm」。使用する履歴書を確認してください。

なお、写真の裏面には油性ボールペンで氏名を記入しておけば、はがれてしまったときに応募先での紛失を防げます。

学歴

学歴・職歴・賞罰が書かれた図版について

学歴を先に書いて、その後に職歴を続けるのが一般的な書き方です。
卒業や入学した年月は、日付を書くときに選んだ和暦または西暦の書き方に合わせます。

学歴は中学校卒業または高等学校入学から記入します。
学歴や職歴が多い人は、中学校卒業は省略しても構いません。

学歴記載時の注意点を以下にまとめました。

  • 最初の行の「学歴・職歴」欄の中央に「学歴」と記載する
  • 自分の卒入学した学校名を略さない
  • 「高校」ではなく、「高等学校」と正式名称で記載する
  • 学校名と「入学」「卒業」の間は1字分の間隔を空ける
  • 大学は、大学名だけでなく学部名や学科名まで記載する(専攻名を記入しても可)
  • 最終学歴には「入学」「卒業」または「卒業見込み」を記載する

職歴

職歴のイメージイラスト

「職歴」欄は、採用担当者に今までの業務経験やスキルをアピールするための重要な箇所です。

まず、大学や専門学校に在学中の人や、第二新卒など、社会人経験のない人は「職歴」の行の後ろに、「なし」とだけ記入してください。
また、正社員や派遣社員、契約社員ではない、アルバイトやパートの経歴は職歴にカウントしないのが一般的です。

社会人経験(正社員か派遣社員か契約社員としての経験)のある人は、職歴を時系列で記載する必要があります。
勤務期間が短いものでも漏らさず書くようにしましょう。

株式会社●●入社

介護付き有料老人ホーム△△△△△に配属

介護事務を担当

株式会社や有限会社は(株)や(有)のように略さず正式に書きます。
また、配属された部署名、担当業務も記入しましょう。

株式会社●●人材派遣サービスより

サービス付き高齢者向け住宅●●●●に派遣

正社員以外の雇用形態の場合は、派遣元と派遣先の両方を記入します。

なお、退職した会社があれば「一身上の都合により退職」と明記します。

賞罰

賞罰は特になければ項目を作らなくても構いません。
もし賞罰欄がある履歴書用紙なら、「なし」とだけ書きましょう。

履歴書の賞罰の「賞」とは、スポーツや文化活動にかかわらず、全国大会や国際大会での優勝や準優勝、入賞レベルの成績を指します。

ある程度一般的に知名度のある大会やコンクールの実績が対象です。
英検や漢検(日本漢字能力検定)、都道府県レベルの大会やコンクールの成績などは自己PR欄や職務経歴書に別で項目を設けて記入するほうが良いでしょう。

賞罰の「罰」とは、裁判で有罪が確定した前科を指します。

免許、資格

履歴書に、免許・資格が書かれた図版について

業務で役立ちそうな免許や資格があればまとめて記入します。
一般的によく書かれるものは運転免許や英検、漢検です。
このほか、応募先に応じて営業や経理の仕事ならファイナンシャル・プランナーや簿記2級以上の資格を書くといいでしょう。

なお、資格は正式名称を調べて正確に記入します。
FPなら「ファイナンシャル・プランニング技能士」、英検なら「実用英語技能検定」です。

免許や資格の取得年月も明記しましょう。

趣味、特技

履歴書に趣味・特技が書かれた図版について

趣味や特技は、単に自分の好きなこと、普段やっていることを何となく書くのではなくて、採用担当者を意識して自分をアピールできる内容を簡潔にまとめる必要があります。

とくに面接の話題に取り上げられることが多いので、無理せず自然に会話ができるような、実際に続けている趣味や特技を選んで記入しましょう。
もちろん、よく見せようと思っても嘘はやめておいた方が良いでしょう。

例えば、体力や継続性をアピールしたい場合、ランニングやサイクリングなどをしている人は履歴書に書くことをおすすめします。

また、英会話が趣味の人は、これまでの留学経験や海外渡航経験などを合わせて記入すると、採用担当者に英語力をアピールするきっかけにつながるかもしれません。

長所、短所

「明るい」「臨機応変」のような漠然とした言葉ではなくて、具体的で簡潔なエピソードを添えるとよりアピールできます。

例えば、「臨機応変」なら、「停電が続いたとき、グループリーダーとして8名の介護職員をまとめて利用者の不安がないように役割を割り振りました」など、イメージがわく表現にします。

また、長所だけではなく、短所も書きましょう。「作業に時間がかかる」といった短所なら「じっくりと取り組む」といったように長所になる表現に代えるようにします。

志望動機

履歴書に、志望動機が書かれた図版について

志望動機を記載するときは、同じ業界のほかの企業ではなくて「なぜ応募先の企業でなければならないのか」という決定的な理由を書くことが重要です。

その際、応募先の企業と競合他社との違いを把握・分析したうえで、志望するに至った動機をわかりやすくストレートに伝える必要があります。
志望動機は企業へのラブレターと呼ばれることがあるのは、オンリーワンの相手先企業を選んだ理由を客観的かつ熱意を込めて書かなければならないからです。

志望動機の内容は、応募するに至った具体的な体験や感想を盛り込むことでより説得力を与えられます。

企業の公式サイトや説明会での説明内容の感想や共感したことをそのまま書くだけでは、ほかの応募者に埋もれてしまいます。
なぜ自分はその会社に勤めたいのか、なぜその施設で働きたいのかをしっかり考えて、自分自身の経験に基づいた言葉で表現するように心掛けましょう

なお、志望動機を書くときのポイントが2つあります。

ひとつは、自分らしさをアピールできる志望動機が好ましいということ。

志望動機の例文や他人から聞いた話では、採用担当者にすぐ見抜かれてしまいます。
面接では志望動機の内容に触れることも多いため、自分の言葉で感じたことを端的にまとめて提出することが大切です。

もうひとつは、志望動機欄のスペースの8割を埋めることです。

就職したいとまで思う企業に入りたい理由を書くのに、わずかな文量の志望動機では印象が良くありません。
具体的なエピソードも入れ込みながら、文量に気を付けてまとめてください。

押さえておきたいポイント

志望先の施設を選ぶ理由

志望動機は採用側が応募者を判断するのに重視する大きなポイントです。まず、人間的に信頼できる面をアピールしましょう。もし介護職がはじめてなら、介護業界を目指したエピソードを添えるのもおすすめです。

また、なぜ志望先の施設を選んだのか、企業研究で見えてきた応募先の特色と自分の長所をうまくマッチさせてまとめます。

今後のキャリアプラン
今後のキャリアプランのイメージイラスト

最初は介護職として現場で介護業務に専念するにせよ、採用側はやがて経験を積んでリーダー職や施設の管理職を目指して将来を担う人材になると期待しています。

入職後に磨きたいスキル、チャレンジしたい上位資格、管理職への希望なども志望動機に盛り込むと、施設側も将来の展望がイメージできるので好印象です。

自分の言葉で書くこと

志望動機は文章が上手いか下手かよりも、本人らしさが出ていることが何より大切です。採用担当者は数多くの履歴書を目にしています。よくあるような例文を少しだけ変えただけではすぐに見破られて評価されないこともあります。

とくに志望したきっかけのエピソードは、自分しか書けない内容です。なぜ介護職やその施設を選んだのか、将来設計とどうかかわるのか。そのあたりを注意しながら自分の言葉でまとめましょう。

新卒、未経験者の志望動機例文

(例文)

高校生のとき、同居していた祖母の介護が必要になり、両親と助け合いながら介護をいちから学びました。介護の大変さと素晴らしさを同時に経験したのをきっかけに、大学では福祉を学んでいます。

勉強を通して、介護の現場で働きながら、将来はケアマネージャーとして利用者に合わせたケアプランを作成して、本人や家族と寄り添える仕事がしたいと希望しています。

貴施設は規模も大きく入所施設や通所施設、訪問介護事業所まで幅広く運営されていて、将来現場の経験を生かした人材になれると思い、応募いたしました。

中途、経験者の志望動機例文

(例文)

新卒でデイサービスに勤務しながら、介護の基礎を学んできました。利用者や現場スタッフからさまざまな視点を学ぶうち、もっと利用者の生活に密着した仕事をしたいと考えるようになりました。

24時間体制で介護を続ける老人ホームでのお仕事を探していたところ、貴施設の中途採用枠を知りました。

利用者と密接にかかわる仕事では、デイサービスとはちがった難しさもあると思いますが、これまでの経験を生かしながら、新たなキャリアアップにふさわしい場所だと考えています。

異業種から転職の志望動機例文

(例文)

大学卒業後、6年間、医療機器メーカーの営業職として勤務していました。営業先には病院やクリニックをはじめ介護事業所も多く、現場で介護職員のお客様とかかわるうちに、施設で暮らす利用者を支える介護のお仕事に興味を持ちました。

また、昨年、父が怪我で入院して、一時的に介護サービスを使ったことで、介護の重要性を強く感じて、今後の人生のキャリアにできないかと考えるようになりました。

営業で培ったコミュニケーション能力を生かしつつ、利用者が安心して暮らせる介護を提供したいと思い貴施設を志望いたしました。

自己PR

自己PRのイメージイラスト

市販の履歴書のなかには、志望動機欄と別に自己PR欄がプリントされているものがあります。
自己PR欄がない履歴書の場合、志望動機欄に自己PRを織り交ぜながら記載するのが良いでしょう。

自己PR欄がある履歴書の場合、自己PR欄に自分の強みを、自信を持って具体的に書くことが大切です。

自己PR記載時のポイント

  • これまでにどのような業界で働いてきたか
  • これまで働いてきた企業で、どういった業務を行ってきたか
  • これまで働いてきた企業や業務の規模はどのくらいか
  • これまで働いてきた企業で、自分が売上にどれほど貢献したか
  • これまで働いてきた企業で、どのような評価を受けてきたか
  • 次の職場でどのように活躍できるか

こういったポイントをイメージしながら、簡潔にまとめていきましょう。

ここで大切なことは、抽象的な文章だけではなく具体的なエピソードを盛り込むことです。

例えば介護福祉士として5年働いたのなら、ただ資格を生かして業務を頑張ったというだけの抽象的な文章は好まれません。
一歩踏み込んで、1日あたりどのくらいの人数のケアをこなしていたのか、どのような専門的な技術を用いたか、どのような仕事が得意だったかなどの具体的な体験をアピールしましょう。

(例文)

特別養護老人ホームで5年間、介護職員として介護福祉士の資格を生かした医療的ケアに力を入れていました。
利用者様34名中、医療的ケアを必要とされている方が7名いらっしゃったので、看護師スタッフと連携して24時間体制でたん吸引と経管栄養のサポートをしていました。
医療的ケアのニーズは高まり続けているため、定期的に医療的ケアの研修や施設と連携している医療機関の急性期を担当する看護師のアドバイスを得ながら、スキルアップに努めています。

5年間介護職員として実際の現場で働いて、医療的ケアを行ってきた経験は、必ず貴社で勤務する際に役立つと確信しております。

本人希望欄

履歴書に、本人希望欄が書かれた図版について

「給料」や「勤務地」などの希望があれば記入しましょう。
特にない場合は「特になし」と書くのではなく、「貴社規定に従います」としておきます。
育児や介護といった特別な事情があり、勤務地や勤務時間が限定される場合もここに記入するようにします。

全体的な注意点

履歴書の、全体的な注意点のイメージイラスト

丁寧に読みやすい文字で書く

パソコンで作成されることが多くなった履歴書ですが、企業によっては今でも手書きするよう指定している場合があります。
そのときは、黒のボールペンで丁寧に一文字ずつ記入しましょう。
なお、青のペンを使うこともありますが、できれば黒色のインクの方が無難です。
また、万年筆や水性ペンは水でにじむおそれがあるので、油性ボールペンを使って下さい。

記入する字は楷書体で丁寧に書きます。
もしアルファベットを書くときはブロック体で記入しましょう。
誰から見ても一目で書かれている文字がわかりやすいことが大切です。

誤字や脱字に注意する

素晴らしい内容が書かれていても、たった1字の漢字や送り仮名の間違いで、履歴書全体の印象がダウンしてしまいます。
とくに学歴や職歴、志望動機の記入欄は文字数が多いため、誤字や脱字が生まれやすいので注意してください。

手書きの場合、もし誤字や脱字があったときは、修正テープや修正液で直すのではなく、もう一度書き直しましょう。

誤字や脱字を防ぐには、履歴書を書いた後、しばらく時間をおいてから読み返すのが一番です。
できれば半日や1日おいて、新たな目で自分の書いた文字を見ると、誤字脱字に気づきやすくなります。

年号は元号か西暦に統一する

履歴書は送付日や生年月日をはじめ学歴や職歴など、日付を記入する回数が多い書類です。
そのため、最初に年号を元号(昭和、平成、令和)にするか、西暦(1995年、2000年など)で統一するかを決めましょう。

ちなみに、最近は、西暦が使われることが多いのですが、生年月日や学歴では今でも元号が使用されるケースが多いようです。

手書きの場合は黒のボールペンか万年筆

履歴書を手書きする場合は、筆記用具は黒色のボールペンか万年筆がベストです。履歴書の注意書きには青色でもOKとなっていますが、最近は一般的ではありません。黒の油性ボールペンがベストといえます。

また、手書きでは気をつけていても書き損じが生まれやすいもの。もし誤字や脱字があった場合は、修正液や修正テープは使用せず、新しい用紙に書き直しましょう。

指定がければ手書き・パソコンどちらも可

指定がない限り手書きでもパソコン作成でもOKのイメージイラスト

かつて履歴書は手書きが当たり前といった時代がありました。
しかし現在は、応募先企業から指定がなければパソコンのワードやエクセルの履歴書テンプレートを使って作成しても問題ありません。
基本的にはパソコン作成で構わないと考えて良いでしょう。

ただ、パソコンのデータを繰り返し使っていると、異なる応募先の志望動機のまま提出したり、日付が古いままだったり、ケアレスミスが発生しがちです。

プリントした履歴書は必ずチェックして、内容に間違いがないか、誤字や脱字がないかを確認してください。

履歴書のサイズはA4またはB5

履歴書のサイズはA4またはB5がスタンダードです。

応募先の企業から指定されていない場合は、基本的にどちらのサイズでも問題ありません。

ちなみに、A4サイズの方が、B5サイズよりも用紙の面積が大きいため、アピールしたい内容や職歴が多い人はA4サイズの履歴書を選ぶことをおすすめします。

逆に、アピールする内容が限られたり職歴が少なかったりする人は、空白が目立ちにくくなるB5サイズを選ぶと良いでしょう。

履歴書の使いまわしはしない

手書きの履歴書は、1枚書き終わるだけでかなりの時間を取られます。つい、コピーしてハンコだけ押して、と考えてしまいそうですが、やめましょう。

履歴書は応募先に合わせて自己PRや志望動機を考えなければなりません。コピーで使いまわしたのでは、採用側に熱意を伝えられず、マイナスの評価となってしまいます。

施設のホームページやパンフレットを通して気づいた特色や自分が入職後にどういった仕事をしたいかを、応募先ごとに考えてまとめることが大切です。

送付時の注意点

郵送するときの封筒の書き方

封筒の書き方のイメージイラスト

封筒の種類

郵送で履歴書を送付する場合は、白色のビジネス封筒がおすすめです。ビジネスでは茶やピンク、イエローの封筒を使うこともありますが、フォーマルな印象を与える白色にしましょう。

履歴書を折らずにそのままの状態で封入できる大きめのサイズがおすすめです。

表面の書き方

封筒の表書きは、とくにチェックされる場所なので丁寧に記入します。住所は正確に記入し、宛名も正式な社名や事業所名をそのまま記入します。

        
良い例 株式会社みんなの介護
悪い例 (株)みんなの介護

また、敬称は社名や事業所名に続けて「御中」、採用担当者がわかっているときは「様」、採用担当者がわからない場合は「ご担当者様」と記入します。

このほか、宛名の左下に赤のボールペンで「履歴書在中」「応募書類在中」と記入しましょう。

裏面の書き方

封筒の裏面の右下に投函日を、左下には自分の氏名、郵便番号、住所を記入します。封筒はのり付けがベスト。

テープは簡略的なイメージがあるのであまりおすすめできません。封印したら「〆」または「緘」と書いておきましょう。

手渡しのマナー

応募先に直接履歴書を提出する場合は、封筒またはクリアファイルに入れて、持参します。大切な書類なので、持ち運ぶときに汚れたり、折れができたりしないためです。

封筒の宛名は空けていても構いません。記入するなら社名または事業所名と肩書きにしておきます。裏面は自分の氏名、郵便番号、住所、提出日を記入しておきましょう。

なお、封筒ののり付けはしなくても構いません。切手も不要です。

メール送付のマナー

メールに添付して送付する場合は、PDF形式でパスワードありの履歴書を作成します。パスワードはファイルを送信したメールと別で送るとより丁寧です。

ファイル名は「提出日_氏名_履歴書」のように、受け取った際にわかりやすいように変更しておきましょう。

メールの件名には「履歴書ご送付の件:氏名」「応募ファイルについて:氏名」としておきます。