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准看護師とは?仕事内容から受験資格、就職先を解説

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准看護師の受験資格、合格率、仕事内容のイメージイラスト

超高齢社会を迎えている日本では、高齢者の疾病・疾患も多様となり、介護とともに看護ケアに対するニーズが高まっています。

看護師(正看護師)と同じく、看護や医師の補助を行うことのできる資格が「准看護師」です。

看護師とは異なり、単独ではなく、医師や看護師による指示のもとで業務を行う制限があります。

しかし一方で、養成機関が短く、なおかつ看護師と同じ仕事内容で実務経験を積むことが可能です。

また准看護師は、介護施設や在宅で暮らす高齢者や障がい者の方の支援にとって必要な職種でもあります。

ここでは看護師との違いや国家試験の受験の詳細、働ける職場について詳しく解説しています。

准看護師とは

准看護師とは、医師・看護師(正看護師)の指示を受けながら、診療時の補助や療養を必要とする方のお世話をする専門職です。准看護師は介護福祉士には許可されていない医療行為も行うことができます。

准看護師が独自に判断して業務を行うことはできませんが、高齢者向け施設では高いニーズがあります。

人数と男女比

准看護師の総数の推移

厚生労働省『平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況』によると、2018年末時点での全国の准看護師の数は30万4,479人。2008年時点では37万5,042人でしたから、10年間で7万人以上減少しています。

一方、看護師の数は2008年が87万7,182人、2018年が121万8,606人。10年間で30万人以上も増加しました。准看護師が減少傾向にあるのに対して、看護師は急速に増え続けているわけです。

准看護師の男女比

同資料の中では准看護師の男女比は男性が2万1,777人、女性が28万2,702人と示されており、9割以上が女性となっています。

看護師(正看護師)とはどう違うの?

看護師には看護師(正看護師)と准看護師の2種類があります。

看護師は厚生労働大臣による国家資格なのに対して、准看護師は都道府県知事による公的資格というのが大きな違いです。

また、准看護師は、看護師と比べたときに資格の取得方法や仕事内容でいくつかの違いがあります。

まず、准看護師は看護師よりも資格を取得しやすいという点です。

看護師は高校卒業後、看護系大学や看護専門学校に最短でも3年以上通わなければならないため、在学期間も長く、その間の費用も高くつきます。

准看護師なら中学卒業後最短2年で就職できるので、コストをかけずに早く社会に出られます。

また、准看護師の養成所のなかには、働きながら授業が受けられるところもあります。そのため、家庭の事情などで時間や費用をかけられない人にも向いています。

  看護師(正看護師) 准看護師
資格 国家資格 都道府県認定資格
業務内容 ・血圧や体温などの測定
・点滴・注射
・介助・体位変換
・手術の補助
・患者のサポート
看護師と同様
ただし、単独ではなく医師や看護師の指示が必要
資格取得にかかる年数 3年以上 2年以上

准看護師が廃止になっても免許はなくならない

准看護師の免許に関して、近年、廃止の動きが強まっています。看護師に求められる専門性が高まる中、その地位向上を目指すには、看護資格の統一が必要であるとの声が高まっているのです。

しかし、大病院に看護師を奪われている中小病院・診療所では、即戦力として准看護師が活躍しています。

では、もし資格が統一された場合、准看護師として働いている人はどうなるのでしょうか。

実際には、たとえ准看護師資格がなくなっても、既に働いている准看護師の免許がはく奪されるわけではありません。

ただ、大きな流れとしては、准看護師から看護師への移行を奨励する動きが強まりつつあるのが現状です。

准看護師の仕事内容は、医師や看護師の指示のもとで看護や診療の補助を行うこと

准看護師は、病院や診療所などで医師の診療補助や看護を行う職業です。

診察補助の内容は、血圧や体温、脈を測定するバイタルチェックをはじめ、注射などによる治療行為です。

また、病院では食事や入浴の用意をしたり、患者やその家族とコミュニケーションを取ったりなど、准看護師が行う仕事はさまざま。

医療機関以外では在宅療養をしている人のための訪問看護事業所や、老人ホームや介護老人保健施設に勤務する人もいます。

実際の現場では、病気や怪我、障がいを持つ人へ看護、外来や病棟で医師の指示のもと医療ケアや看護業務で患者の症状を改善・緩和するなど、治療のサポートを行っています。

准看護師になるには准看護師試験を受験する

准看護師の資格は、養成課程を経ていれば取得できるものではありません。

各都道府県が実施している国家試験に合格することで、はじめて「准看護師」として業務を行うことができます。

准看護師国家試験を受験するためのルートや合格率、試験内容について紹介していきます

受験資格を取得するための2つのルート

准看護師資格取得のためのルート図

受験資格を得るためのルートは、「中卒入学ルート」と「高卒入学ルート」の2種類です。

どちらかのルートを修了することで、准看護師国家試験に受けられる権利を獲得できます。

1.【中卒入学ルート】准看護師養成所や准看護学校で履修

中卒入学ルートは、中学校卒業後に准看護学校に2年間通学、もしくは高校の衛生看護科に3年間通学し、准看護師試験の受験資格を得るという方法です。

准看護学校の入試レベルは中卒程度に設定されています。

入試科目は学校によって多少異なりますが、国語、数学、理科、社会、英語、作文などから2~3科目程度出題されるというのが一般的です。

准看護学校の場合、ご家庭の事情で働きながら通学せざるを得ない場合でも、学業がおろそかにならない限りは基本的に問題ありません。

2.【高卒入学ルート】看護科のある大学や短大・専門学校に入学

高卒入学ルートとは、一般の高等学校を卒業してから准看護学校に入学するという方法です。

「中学校卒業時に准看護師を目指したい」と明確な意志があるのであれば、高校3年間は専門外の勉強をすることになるため、その点では回り道をしてしまうといえます。

中学3年生の時点で将来の進路を迷った方が、高校卒業時に改めて准看護師の資格取得を目指したい場合に適しているルートです。

准看護学校では、中卒入学ルートの場合と基本的に学ぶ内容は同じです。

1年目に学科の履修を行い、2年目から実習を行います。授業時間などは学校ごとに異なるので、入学前に情報収集して調べておくと良いでしょう。

准看護師学校養成所にかかる学費

准看護学校には公立学校や医師会立学校などの種類があり、学費は学校ごとあるいは受講形式によって変わってきます。

その点を踏まえたうえで全体としての平均的な費用をみると、月額で2万5,000円~4万円、年間では30万円~50万円ほどが相場です。

授業料の負担に加えて、教材費や実習にかかる費用なども別途必要となるため、実際の負担額はもう少し高額になってきます。

2年間の通学であれば、最低でも100万円ほどを準備しておくことが望ましいです。

ただし、これらはあくまで目安であり、具体的な金額を知りたい場合は各准看護学校に問い合わせるようにしましょう。

通信教育はないが半日制で学べる

通信教育はなくても全日制・半日制は選べることを説明するイラスト

准看護師学校では、中卒者・高卒者を対象とした通信教育は行われていません。受験資格を得るために入学する場合、全日制もしくは半日制の通学が必要です。

全日制は朝~夕方まで学校に拘束されますが、半日制であれば昼間の半分を自由に利用できます。

そのため、授業のない時間を仕事に割り当てれば、自分でお金を稼ぎながら准看護師の資格取得を目指せるでしょう。

入学の際は自身のライフスタイルに合わせて、全日制と半日制のどちらかを選択する必要があります。

看護師国家試験の受験資格を得るには、看護師学校や養成所で2年間履修する

准看護師の資格取得後、「看護師学校養成所」に2年間通学することで国家資格である看護師の資格を取得できます。

ただし、中卒入学ルートの場合、「准看護学校」に通学して准看護師資格を取得した場合は、実務経験が3年必要です。

また、看護師学校養成所は通学が原則ですが、2018年度から入学する学生で7年以上の実務経験がある場合は通信課程で受講できるようになっています。

これはルートに関係なく適用される条件です。

通信課程なら働きながらでも余裕を持って学習できます。

2018年度准看護師試験の合格率は96.9%

准看護師国家試験の合格率の推移

厚生労働省の『准看護師試験の実施状況』によると、2018年度に実施された准看護師試験は、受験者1万7,449人のうち合格者は1万6,910人。合格率は96.9%に上っています。

合格率は毎年100%に近く、2014年度試験が98.2%、2015年度試験が98.9%、2016年度試験が97.9%、2017年度試験が97.5%です。

准看護学校や高校の衛生看護科できちんと学習すれば、間違いなく合格できる難易度といえます。

合格基準

准看護師試験は都道府県ごとに行われているため、全国レベルで一律の合格基準が定められているわけではありません。

ただ、どの都道府県においても概ね正答率60%以上を確保できれば、合格基準点到達者とみなされています。

150点満点の試験であれば90点以上が合格ラインです。

受験料

准看護師試験の試験手数料は2020年の時点では6,900円です。

専用の納付書を使って都道府県が指定する金融機関に納入しますが、一度納入した試験手数料は返還されない点に留意してください。

納入時に受け取った領収証書は、受験願書受付の際に必要になるのでなくさないように注意しましょう。

試験内容

准看護師資格の試験内容を説明している人

出題される試験科目は、以下の通りです。

  1. 人体の仕組みと動き
  2. 食生活と栄養
  3. 薬物と看護
  4. 疾病の成り立ち
  5. 感染と予防
  6. 看護と倫理
  7. 患者の心理
  8. 保健医療福祉の仕組み
  9. 看護と法律
  10. 基礎看護
  11. 成人看護
  12. 老年看護
  13. 母子看護および精神看護

いずれも准看護学校にて基礎から学べる内容ですので、試験前にきちんと対策・復習をしておけば、問題なく合格水準に到達できます。

試験日と合格発表日

2019年度の准看護師試験は、東京都の場合は2020年2月16日(日)の午後1時~午後3時30分に実施され、合格発表は同年3月5日(木)に行われました。

ただ、試験日と合格発表日は都道府県によって異なり、例えば埼玉県では東京都よりも1週間早い2020年2月9日に実施されています。

受験の際は、各都道府県が発表している受験要綱を確認しておきましょう。

准看護師の給料はいくら?

准看護師の月収の相場は22万円~35万円ほど、年収の相場は300万円~450万円ほどです。

また、パートの場合の時給の相場は、1,500円~2,000円ほどになります。

月収 22~35万円
年収 300~450万円
時間給 1,500~2,000円

残業時間の長い現場では、上記で紹介した金額よりさらに大きな収入を得られる可能性があります。

このほか、准看護師の中でも病棟勤務や夜勤専従者、外来のみなど、働き方によって収入に違いがありますので、ワークライフバランスを意識しながら給与を含めて就職先を比較検討することが大切です。

准看護師の就職先は?

介護施設、病院、診療所が職場先のイメージイラスト

准看護師が活躍できる場所は、老人ホームなどの介護施設、病院、診察所などがあります。

基本的に、准看護師は看護師が働ける現場で活躍できます。

医師や看護師の指示のもとで准看護師は業務することになってはいますが、実際の現場では准看護師も看護師と変わらない医療補助や看護ケアを行うため、患者には資格の区別がつかないことが多いくらいです。

では、准看護師が働ける場所ごとに詳しくみてみましょう。

老人ホームなどの介護施設、訪問看護

高齢化によって増加している介護関連の施設やサービス事業所で働く准看護師も増えています。

また、医療的ケアへの依存度が高い高齢者や障がい者が在宅で過ごされるケースが増加。

准看護師が訪問して医療的ケアを行う「訪問看護事業所」でも高いニーズがあります。

今後、介護分野における准看護師の活躍の場がさらに拡大していくことでしょう。

病院

新卒採用で看護系大学や3年制または4年生の看護専門学校の卒業生が集中するため、看護師の割合が多いものの、准看護師も活躍しています。

ただし、ところによっては、准看護師を募集しない採用方針の病院もあるので注意が必要です。

外来診療をはじめ入院病棟でも、実際に現場で働く場合は看護師と変わらない業務をしています。

診療所

ベッド数の限られた街の診療所では、准看護師が多く活躍しています。

外来の医師の診療補助や、医師に代わっての血圧測定や採血検査などの医療行為を行います。

診療所は日勤が中心で、勤務の曜日が決まっていることが多いので、働きやすい職場だといえるでしょう。

患者の健康に貢献できることがやりがい

医師や正看護師のサポートに貢献できるイメージイラスト

さまざまな環境や世代、立場で生活している患者と触れ合うなかで、自分の看護が相手に役立っていると感じたり、感謝の声を聞いたりすると、大きな喜びが得られるでしょう。

准看護師のように、医療現場で人の生命を預かって健康をサポートする仕事は、ストレスも大きく責任感も重大ですが、その分、「誰かの役に立っている」というやりがいを感じることができます。

チーム連携のための協調性がある人に向いている

医師や看護師などのスタッフと連携できる人向けのイメージイラスト

人とコミュニケーションを取るのが好きな人は、医療現場に欠かせない存在になるでしょう。

つらい症状を抱えた患者やその家族は、些細なことに敏感になっている場合も珍しくありません。

そんなとき、患者や家族の話をしっかりと聞いて、よく気がつき、適切なときに話しかけることができる准看護師は、周囲から頼りがいがある良い印象を抱かれるでしょう。

また、緊迫した状況では相手の立場になって瞬時に意思疎通を図るテクニックも必要です。

チーム医療を円滑にするため、准看護師もチームメンバーの一員として協調性を持った業務が求められます。

勝手な判断をしたり、周囲に非協力的だったりするようでは、チーム全体の業務にかかわりモチベーションを低下させるだけでなく、患者に迷惑を掛けることにもなりかねません。

医療現場にはさまざまな医師や看護師、医療スタッフがいます。それぞれの立場や業務内容に沿った対応ができる人も、准看護師の仕事に向いていると考えられます。