介護職員初任者研修とは
介護職員初任者研修は、介護の仕事に必要な基礎知識とスキルを習得できる入門資格です。
この研修では、以下のような内容を学ぶことができます。
- 介護に関する基礎知識
- 利用者の心身の特徴と支援方法
- 生活支援技術(食事、入浴、排せつ介助など)
- 介護の基本的な考え方
未経験・無資格でも取得可能
介護職員初任者研修は、年齢をはじめ、学歴や必要資格、実務経験など受講する上での条件はありません。
研修の内容は介護の仕事未経験の方でも分かりやすい、座学と実技を組み合わせたカリキュラムなので、介護に必要な基礎知識と技術を身につけることができます。
また、研修を修了し、修了試験に合格すると資格を取得できるので、介護職として働きたい方や家族のために介護知識を身に付けたい方に最適の資格です。
介護関連の資格の中では、いわば入門的な資格となっています。
介護職員初任者研修を取得するとできること
介護職員初任者研修を取得すると、以下のようなことが可能になります。
身体介護が認められるようになる
介護の仕事には大きく分けて「生活援助」と「身体介護」の2種類があります。
「生活援助」は掃除や洗濯、調理など日常生活の支援ですが、「身体介護」は、食事、入浴、排せつなど要介護者の身体に直接関わるケアです。
職員介護初任者研修を取得すれば、専門的な知識とスキルを身につけることができるため、「身体介護」を行うことができるようになります。
居宅サービスや訪問サービスで働ける
介護職員初任者研修の資格を取得すれば、居宅サービスや訪問サービスなど、介護の現場施設の様々な職場で活躍できるようになります。
特に訪問介護などの「身体介護」を行う現場では、この資格が必要とされることが多いため、就職の選択肢が広がります。
介護職員初任者研修の取得方法
介護職員初任者研修を取得するには、主に以下の2つの方法があります。
介護スクールへの通学
- 学校に通って、全てのカリキュラムを受講する方法
- 最短14日間で修了できるスクールもある
通信教育と介護スクールへの通学
- 一部の項目を自宅で学習できる方法
- 最大40.5時間までは通信での学習が可能
- 残りはスクーリング(対面授業)で学ばなければならない
介護職員初任者研修のカリキュラムは、厚生労働省により一律に定められているため、どこで取得しても全国で共通する資格です。
通学か通信を選ぶ際は、自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて選びましょう。
受験資格
介護初任者研修には、特に実務経験や、年齢、学歴などの条件はありません。
介護の仕事が未経験の方でも、受講して資格取得を目指せます。
研修を修了するには、まず130時間のカリキュラムを受講し、最終的な修了試験に合格する必要があります。
介護職員初任者研修取得までの流れ
介護職員初任者研修の取得には以下の流れがあります。
- 130時間のカリキュラムを受講
- 最終的な修了試験に合格(100点満点中70点以上)
- すべての修了条件を満たすと、修了証明書が発行される
修了証明書は、全国で通用する確かな介護の知識と技術の証明になります。
学習内容・カリキュラム
介護職員初任者研修では、施設での対面学習(約94時間)と通信教育(約36時間)が以下のような時間配分で行われます。
科目 | 時間数 |
---|---|
業務の理解 | 6時間 |
介護における適切な維持・自立支援 | 9時間 |
介護の基本 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
老化の理解 | 6時間 |
認知症の理解 | 6時間 |
障害の理解 | 3時間 |
こころとからだの仕組みと生活支援技術 | 75時間 |
振り返り | 4時間 |
介護の基礎となる知識と技術が系統的に学べるカリキュラムとなっています。
取得までの期間
介護職員初任者研修の取得には、主に以下のような期間がかかります。
スクーリングの頻度 | 期間 |
---|---|
短期集中コース | 最短1ヶ月程度 |
週1回 | 約4ヶ月 |
週2回 | 約2ヶ月 |
週3回 | 約1.5ヶ月 |
週4回 | 約1ヶ月 |
平均的には3ヶ月程度で取得できますが、スクーリングのペースを上げることで、より早期の資格取得も可能です。
また、通信教育とスクーリングを組み合わせたコースもあります。
その場合、スクーリングが約15日間、通信教育が3回程度で最短1.5ヶ月での取得が可能です。
ただし、通信教育の学習時間は上限が決まっているため、完全に通信のみでの取得はできません。
受講するコースやスクーリングの頻度など、自分の生活スタイルに合わせて柔軟に選択することが大切です。
介護職員初任者研修修了者の給料
介護職員初任者研修を取得した場合の平均給与水準は、介護職員初任者研修修了者が月給21万3,721円で、無資格者は月給19万8,038円です。
給与の範囲は、基本的に月給16万円~23万円で、年収240万円~330万円前後が一般的です。
上記のような給与水準となっておりますが、個人差も大きく、経験年数や職場環境などによっても変動します。
介護職員初任者研修修了者の就職先
介護職員初任者研修の資格を取得すれば、以下のような施設・事業所で就職することができます。
施設種別 | 施設 |
---|---|
入所型施設 | 特別養護老人ホーム 有料老人ホーム 介護老人保健施設 介護老人保健施設 グループホーム サービス付き高齢者向け住宅 |
通所型施設 | デイサービス デイケア |
訪問型施設 | 訪問介護事業所 |
これらの施設や事業所では、24時間体制での入所介護、日中の通所介護、高齢者の自宅への訪問介護など、様々なサービスを提供しています。
介護職員初任者研修の資格を持っていれば、パート・アルバイトから正社員まで、短期雇用形態での就職が可能です。
無資格・未経験でも働くことはできますが、より安心して専門性の高い介護サービスの提供が可能です。
次で詳しく見ていきましょう。
老人ホームや訪問介護事業所
介護職員初任者研修の資格を取得すると、老人ホームでは、食事・入浴・排せつの介助やレクリエーションの提供など、複数の利用者に対して介護サービスを行います。
訪問介護事業所の場合、利用者の自宅を訪問し、一対一で身体介護(食事、排せつ、入浴の介助)や生活介護(洗濯、清掃、調理)を提供します。
病院・診療所
病院や診療所で働く機会も少なくありません。
介護職員初任者研修の資格を持つ人は、医療機関で入院患者の車椅子移乗や食事介助などの職務を遂行することができます。
高齢化が進行し、医療機関での介助ニーズも高まるでしょう。
介護タクシー
介護職員初任者研修の資格を活かせる職場の一つに、介護タクシーがあります。
介護タクシーのドライバーとして働くには、普通自動車免許が必要です。
個人で開業する場合は、福祉車両の確保や資金要件の申請など、事前の準備が必要になりますが、介護職員初任者研修の知識を活かすことができます。
介護タクシーでは、利用者の移動介助や同行サービスなど、介護技術が求められます。
職員介護初任者研修の資格があれば、このような業務にも対応できるようになります。
介護タクシーは、介護職以外の選択肢としても注目されています。
他の資格との違い
介護職員初任者研修とヘルパー2級との違い
介護職員初任者研修は、これまでのホームヘルパー2級を置き換える新しい入門的な介護資格です。
主な変更点は次のとおりです。
介護職員初任者研修修了テストの実施
職員介護初任者研修では、カリキュラムの修了後に修了試験の受験が必要です。
これは、ホームヘルパー2級とは異なる大きな特徴です。
修了試験は、1時間の筆記試験で、合格ラインは70点です。
短期カリキュラムを超える修了だけでは資格取得にはならず、試験を合格する必要があります。
ただし、この試験は「落とすための試験」ではありません。
学習内容の重点確認する試験ですので、一度で不合格になった場合でも、追試験を受けて合格することができます。
30時間の「実習」が廃止
介護職員初任者研修では、これまでのホームヘルパー2級に義務付けられていた「30時間の実習」は廃止されました。
ホームヘルパー2級取得の際は、デイサービスなどの介護施設で5日間の実習を行う必要がありました。
しかし、介護初任者研修ではこの実習は不要となっています。
ただし、一部のスクールでは任意で実習を設けている場合もあります。
スクーリング時間の増加
介護職員初任者研修では、ホームヘルパー2級と比べて、スクーリング(通学授業)の時間が大幅に増加しています。
具体的には以下の通りです。
資格 | 時間 |
---|---|
ホームヘルパー2級 | 自宅学習58時間 + スクーリング42時間 |
介護職員初任者研修 | 自宅学習40時間 + スクーリング90~94時間 |
つまり、受講生は15~16日間にわたってスクーリングに参加することになります。
スクーリングでは、座学や実技を徹底的に実践し、移動・交換・口腔ケア・入浴・食事・排せつなどの介護技術を講師から丁寧に学ぶことができます。
介護未経験者でも、実践的な技術を身に着けられるよう配慮されています。
認知症ケアについての科目が追加
介護職員初任者研修では、ホームヘルパー2級にはなかった「認知症の理解」が新たな受講科目として追加されています。
この背景には、高齢化に伴う認知症高齢者が増加傾向にあるという現状があり、介護現場でも、認知症ケアへの対応が重要な課題となっているからです。
「認知症の理解」では、認知症の基礎知識から、認知症高齢者に対する正しいケア方法などを学びます。
この新たな科目の追加により、初任者研修修了者は、認知症ケアについても一定の知識と技術を身につけることができます。
介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修との違い
介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修は、ともに無資格からでも取得可能な介護分野の資格ですが、その内容や一回には大きな違いがあります。
学習カリキュラムの違い
介護職員初任者研修では、10科目約130時間の学習に対して、実務者研修は20科目約450時間の学習です。
介護福祉士実務者研修は、より専門的な知識を習得する上位資格です。
実技面でも、基本的な補助技術に加え、医療的ケアの基礎も学びます。
取得後の役割の違い
介護職員初任者研修では、身体介護業務が可能なのに対して、介護福祉士実務者研修ではそれに加えて、サービス提供責任者としての業務も可能です。
介護福祉士実務者研修の資格取得者は、訪問介護サービスの企画立案や管理のお仕事にも携われるようになります。
資格取得までの希望時間の違い
無資格から介護福祉士実務者研修を取得する場合、約450時間かかりますが、介護職員初任者研修修了後に介護福祉士実務者研修を受講した場合、約320時間に短縮されます。
介護職員初任者研修テストの合格率・難易度
介護職員初任者研修の修了試験は、難しいものではありません。
試験は全カリキュラム完了後に約1時間で実施され、選択式と記述式の合計32問以上が出題されます。
合格点は100点満点中70点以上と設定されています。
合格率は非公開とされていますが、90%以上と言われています。
また、初回の試験で不合格になった場合でも、追試制度が用意されているので、再チャレンジすれば確実に合格できます。
つまり、介護職員初任者研修の修了試験は、テキストの重要な点をしっかり復習しておけば、問題なく試験に合格できるでしょう。
介護職員初任者研修の勉強方法
介護職員初任者研修では、自宅学習と通学のスクーリングを組み合わせた学習方式が採用されています。
まず、自宅学習では介護職の職務内容や社会保障制度やサービスの仕組みなどの基礎知識を習得します。
テキストを使って学習し、レポートを提出して添削を受けることで、知識の定着を図ります。
一方、通学のスクーリングでは、講義のほかに、車椅子の介助や排せつ介助などの基礎テクニック演習も行われます。
試験対策としては、研修中に講師が重要と指摘した箇所をテキストから確認しておくことが重要です。
また、インターネット上で公開されている模擬試験などを活用するのもおすすめです。
通信教育のみでは資格取得は不可能
介護職員初任者研修は、通信教育だけでは資格取得に必要な時間数をクリアできません。その理由は、介護職員初任者研修のカリキュラムは合計130時間で、その内訳は、通信所要時間が40.5時間、スクーリングが90時間となっているからです。
そのため、介護職員初任者研修を取得する際には、通信所要量とスクーリングを組み合わせて受講する必要があります。
働きながらでも資格取得は可能
スクーリングには様々なコースが用意されており、働きながらでも受講しやすい環境が整備されています。
具体的には、土日やナイトコースなどの特別コースがあります。
このように、平日の昼間には通れない方でも、週末や夜間のスクーリングを利用して、無理なく資格取得を目指せるのが特徴です。
養成校によって開講コースは異なりますので、自分に合ったスケジュールのコースがあるか、事前に確認することをおすすめします。
介護職員初任者研修の講座受講費用
費用は6~15万円程度
介護職員初任者研修にかかる費用は、一般的には6万円程度となっています。
ただし、学校や受講時間によって変動するため、以下のような特徴があります。
- 学校によってはキャンペーンを行い、割引価格で提供することがある
- ハローワークが無料で紹介する研修制度もあるので、活用できる
- 介護施設が運営する学校では、無料で受講でき、就職後に費用が還付される制度もある
- 分割払いを用意している学校もあり、月々1万円以内の支払いで受講できるケースもある
また、受講料以外にも交通費や教材費などの諸費用もかかりますので、申し込みの際は、総合的なコストを確認しましょう。
スクールの立場やサポート内容による違い
駅から近いなど、通学環境の良い場所のスクールは賃金が高く、受講料も上がりやすいです。
また、サポート体制の充実したスクールは費用が高くなりますが、日程の振り替えなど融通が利きやすいです。
就職支援の存在による違い
介護施設や転職エージェントと連携しているスクールは、就職が決まれば受講費用が全額あるいは一部負担されます。
介護職員初任者研修の費用を安くおさえる方法
介護職員初任者研修の講座・学校を選ぶ際のポイント
スクール選びのポイントは受講期間の長さや平日・週末コースの有無、就職支援の存在が挙げられます。
自分のペースで無理なく通えるスクールを選び、効率的に介護職員初任者研修の資格取得を目指しましょう。
通う場所は30分圏内がおすすめ
介護職員初任者研修の受講には、130時間のカリキュラムのうち、通信学習は上限40.5時間に過ぎません。
つまり、残り89.5時間以上は学校に通って学習することになります。
そのため、学校の評価としては、「通いやすさ」が重要なポイントとなります。
自宅から30分以内の行き慣れた場所を選ぶとよいでしょう。
振替受講・就職サポートがあるか
就職支援サービスの充実(就職実績、面接対策など)や講座の無料延長制度の有無、自前の施設への就業特典(受講料キャッシュバックなど)を確認しましょう。
資格取得後、スムーズに就職する助けとなります。
ハローワークの職業訓練
ハローワークが提供する職業訓練を利用すれば、介護職員初任者研修の資格を無料で取得できる可能性があります。
求職者支援制度の一環として、月額10万円の生活支援給付金を受給しながら、介護職員初任者研修を含む無料の職業訓練を受講できます。
離職者のみが対象となり、現役の労働者は利用できません。
面接や筆記試験など、選考試験に合格する必要があります。
介護職員初任者研修は人気が高く、倍率が高くなる傾向にあります。
求職中の方で、介護の仕事に関心がある場合は、ハローワークの職業訓練を検討してみるのがよいでしょう。
ただし、選考試験の難易度や倍率を考慮し、複数の選択肢を用意しておくことをおすすめします。
講座費用が安くなる補助金制度
住む地域や希望する就職先の制度を上手に活用することで、介護職員初任者研修の資格取得がよりスムーズになります。
メリット | デメリット |
---|---|
受講費用が安くなる | 一定の条件をクリアする必要がある |
会社の支援を受けられる可能性がある | 制度の内容は自治体ごとに異なる |
国の「特定一般教育訓練給付金制度」
介護職員初任者研修の受講料の一部を国から給付してもらえる制度があります。
それが「特定一般教育訓練給付金制度」です。
この制度は、雇用保険の被保険者や離職後1年以内の方が対象となり、キャリアアップと雇用の安定を支援することを目的としています。
給付金を受け取るための主な要件は以下の通りです。
- 雇用保険の被保険者(在職者)か、被保険者資格を喪失して1年以内(離職者)
- 国の指定を受けた教育訓練講座(介護職員初任者研修は指定講座)を受講・修了
- 受講費用を自己負担で支払っている
給付金の金額は、受講料の20%(上限10万円)が支給されます。
例えば受講料が10万円の場合、2万円が給付されることになります。
給付金を受け取るための手続きは以下の通りです。
- 受講前にハローワークで資格要件を確認する
- 教育訓練講座を受講・修了する
- 修了後1ヶ月以内に、ハローワークに必要書類を持参し申請する
申請時に必要な主な書類は、受講料の領収証、修了証明書、本人確認書類(運転免許証など)、マイナンバー確認書類、振込口座の通帳やカードなどです。
この制度を上手く活用すれば、介護職員初任者研修の受講費用の負担を大幅に軽減できます。
市区町村の「初任者研修助成金制度」
介護職員初任者研修の受講費用を軽減するための助成金制度が、多くの自治体で設けられています。
この制度を利用すれば、受講料の一部または全額が補助されます。
助成金を受給できる対象者や条件、支給額は自治体によって異なります。
例えば、渋谷区では次のような制度があります。
- 受講料の全額(上限7万円)が給付される
- 対象は以下のすべてを満たす方
- 令和3年4月1以降に介護職員初任者研修を修了
- 修了後6ヶ月以内に区内介護事業所で従事
- 申請時も従事しており、勤続3ヶ月以上
- 他の類似助成金を受給していない
このように、一定期間の介護現場での就労が条件とされるケースが多いようです。
助成金を受給するには、各自治体に申請が必要です。
主な提出物は、申請書、修了証明書の写し、領収書の原本などとなります。
住む地域の助成金制度の有無や内容を確認し、上手く活用することで、介護職員初任者研修をよりスムーズに取得できるはずです。
介護職員初任者研修取得のメリット
介護職に無資格で就く選択肢もありますが、介護職員初任者研修の資格を取得するメリットは大きいです。
転職・就職で有利
介護の需要が高まる中、介護職員初任者研修の資格は転職・就職に大きな強みとなります。
実際、資格保持者は無資格者と比べ、月給で1〜3万円程度・時給で100〜300円程度高い待遇の違いがあります。
介護の仕事は、今後ますます人手不足が深刻化する見込みです。
転職・就職を有利に進めるためにも、介護職員初任者研修の資格取得をおすすめします。
履歴書への書き方
介護職員初任者研修の資格を取得した際の、履歴書への正式な記載方法は「介護職員初任者研修過程 修了」です。
一般的には「初任者研修」と略されることが多いですが、履歴書には正式名称を使用するのがマナーです。
また、修了証がまだ届いていない場合は、「介護職員初任者研修 修了見込み」と記載し、面接時に修了予定時期を説明するようにしましょう。
正確な記載を心がけることで、採用企業に対して信頼性の高い印象を与えることができます。
無資格ではできない仕事も可能
介護職員初任者研修の資格を取得すると、無資格者ではできない身体介護(排せつ介助や入浴介助など)を行うことができるようになります。
訪問介護は、利用者宅を一人で訪れ介護サービスを提供する業務です。
身体介護ができないと訪問介護の仕事に就くことは難しくなります。
実際、東京都内での求人を見ると、無資格可の求人数は約600件に対して、初任者研修資格必須の求人数は約2,500件となっています。
このように、資格取得により大幅に選択肢が広がることがわかります。
介護の仕事に携わりたい方は、身体介護等の重要業務に従事できるよう、ぜひ資格取得を検討しましょう。
介護職員初任者研修取得が向いている人
介護職員初任者研修は、幅広い層の方々に適した資格です。
特に以下のような人におすすめできます。
- 介護の仕事に未経験で興味がある方
- 人と関わることが好きな方
- 誰かの役に立ちたいと思っている方
- 子育てと両立できる働き方を求めている方
- キャリアアップを目指したい方
- 実践的な技能を身につけたい方
- 家庭でも介護スキルを活かしたい方
介護の現場では、利用者一人ひとりに合わせた柔軟な対応が求められます。
そのため、思いやりの心を持ち、相手の立場に立って考えられる方が介護職に向いています。
また、認知症の方など、コミュニケーションが上手くいかない場合でも、寛容な気持ちで接することのできる方が適しているでしょう。
介護職員初任者研修修了後の転職
介護職員初任者研修の資格取得後は、介護の仕事への転職や就職が有利になります。
以下のようなメリットがあります。
- 無資格者よりも選択肢が広がる
- 希望する条件の職場を選べる
- 有給で働ける職場が増える
- キャリアアップの道が開ける
介護の需要は高齢化の進展とともに増大しており、人材が恒常的に不足する職種では、資格取得者は歓迎されます。
初任者研修修了後は、訪問介護、デイサービス、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど、多様な現場で活躍できます。
それぞれに勤務条件や仕事内容が異なるので、自分に合った職場を選べるでしょう。
また、介護職のキャリアパスとして、実務者研修を経て介護福祉士の国家資格取得を目指すことも可能です。