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【アイデア12選】老人ホームで盛り上がる出し物と注意点を解説

この記事では、老人ホームで行われる出し物のアイデアと注意点を紹介します。最も気を配りたいのは、「入居者が本当に喜んでくれるかどうか」という点。この点への配慮が欠けると、演じている側の達成感は得られるものの、見ている側の満足感が得られなくなってしまいます。この記事を活用して、出し物の時間を観る側も観られる側も満足できるものにしてくださいね。

老人ホームの敬老会で出し物をするメリット

認知症予防

クイズを出す若い介護職員の女性と、答えが思い浮かんだ高齢の女性

高齢者にとって、日常生活に楽しみが少ないことが多いので、こうしたイベントは特に重要です。

老人ホームでは、出し物として手品やダンスが盛り上がるイベントが多く開催されています。

特に、脳を使うゲームやクイズを取り入れることで、脳の活性化を促し、認知症予防にも効果が期待されます。

例えば、歌詞を思い出しながら歌うことで記憶力が刺激され、脳の血流が良くなる効果があります。

また、大阪大学の研究によると、笑いが脳に与えるポジティブな影響も注目されています。

笑うことで脳機能の維持が期待でき、これも認知症予防の一環とされています。

ストレス解消

老人ホームで行われるイベントは、入居者にとって大切なストレス解消の機会となります。

普段の生活では得られない楽しさや刺激を提供することで、日常のストレスを軽減できます。

例えば、手品やダンスなどの余興は、参加者全員で楽しむことができ、心身に良い影響をもたらします。

歌を歌ったり、笑ったりすることで、脳が活性化し、ストレスを発散できる効果も期待されます。

さらに、身体を動かすことも気分転換となり、精神的なリフレッシュに繋がります。

このようなイベントは、単なる楽しみ以上に、高齢者の日々の生活に活力を与える重要な役割を果たしています。

コミュニケーションの場になる

老人ホームの出し物として、手品やダンスは参加者を楽しませる人気のアイデアです。

これらの出し物は、参加者同士のコミュニケーションの場となり、新たな交流が生まれるきっかけにもなります。

特に敬老会のようなイベントでは、参加者が一緒に盛り上がることで、思い出作りだけでなく、次のイベントへの期待感も高まります。

さらに、こうした交流を通じて、コミュニケーション能力の維持や向上が期待できるのも大きなメリットです。

コミュニケーションは、脳への刺激を与え、健康的な生活を支える重要な要素です。

利用者同士や職員との信頼関係を深める機会にもなるため、質の高いケアにもつながります。

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おすすめの出し物

職員がする出し物

歌を歌う高齢の男性と笑顔の若い女性と笑顔の高齢の女性

入居者が知っている曲を選ぶことで、一緒に手拍子をしたり、歌ったりして楽しめる機会が増えます。

  • 青い山脈
  • ふるさと
  • りんごの唄
  • 荒城の月
  • 東京ブギウギ
  • 北国の春

このような歌や、季節に合わせた曲を取り入れることで、イベント全体が盛り上がります。

職員による合唱や簡単な楽器の演奏も、施設全体の雰囲気を明るくし、参加者同士の交流を促進する良い方法です。

ダンス

ダンスは、老人ホームでのイベントを盛り上げる出し物です。

職員が踊る場合、入居者全員が手拍子を打つことで一体感が生まれ、楽しさも増します。

特に、地域に伝わる民謡や炭坑節などの伝統的な踊りは、高齢者にとても喜ばれます。

また、氷川きよしさんの楽曲など、高齢者に人気のある歌手の曲を取り入れると、参加者が楽しみやすくなります。

入居者がダンスに参加する場合は、無理なく体を動かせる振り付けを選ぶことで、運動不足解消やストレス発散にも役立ちます。

マジック(手品)

スーツ姿の若い男性が、マジックで使用する指輪について話している

手品は高齢者に驚きと刺激を与える手軽なエンターテイメントで、特に視覚的に分かりやすいものが喜ばれます。

例えば、カップとボールを使った手品やトランプのマジックは、簡単に披露できるため、職員でも気軽に挑戦可能です。

初級 指の消失マジック 片手の指を隠して一瞬で消えたように見せるトリック
コインの瞬間移動 片手に握ったコインが反対の手に瞬間移動するトリック
中級 消えるハンカチ ハンカチを手の中に押し込んで消すトリック
輪ゴムのすり抜け 2つの輪ゴムを指にかけ1つがもう1つをすり抜けるトリック
上級 カードの復元マジック 破いたカードを元に戻すトリック
浮遊マジック 小物やカードを空中に浮かせるトリック

このように、簡単なものから練習や事前準備が必要なものまでありますが、100円ショップで手に入る手品グッズを使えば初心者でも高齢者を楽しませることができます。

また、手品の失敗さえも笑いに変えることができれば、参加者はさらに盛り上がります。

劇・お芝居

昔話や時代劇など高齢者に馴染みのある演目を選ぶと、参加者がすぐに理解しやすく喜んでもらえるでしょう。

桃太郎や水戸黄門といった有名な物語は、誰もが知っているため、参加者同士で盛り上がりやすくなります。

職員全員が役を持って演じると、入居者に話しかけられるきっかけにもなり、コミュニケーションの場が広がります。

オーバーリアクションやコミカルな動きを加えると、さらに場が盛り上がり、笑いが絶えないイベントになるでしょう。

落語

ガッツポーズを浮かべる二人の若い女性と腕を組んで笑顔の高齢の男性

落語を披露する際は高齢者にとって馴染み深い演目を選ぶことで、より楽しんでもらえるでしょう。

例えば、有名な落語を披露すると、参加者が笑いながら楽しむことができ、さらに盛り上がることが出来ます。

また、物語の朗読も脳への良い刺激になるため、積極的に取り入れてみてください。

演奏会

歌を歌う若い男性と歌を聞いて楽しそうにしている高齢の男性

演奏会は、老人ホームでの出し物として多くの方に楽しんでもらえるおすすめのアイデアです。

参加者の年齢や年代に合わせた懐かしい曲を選ぶことで、脳に「昔を思い出す」という刺激を与えられます。

「めだかの学校」や「雪」などの童謡や季節の曲は誰でも知っているため、参加者が盛り上がりやすいです。

また、タンバリンやカスタネットを使って、参加者も音楽に合わせて演奏に加わることで、より楽しんでもらえるでしょう。

ものまねショー

両手をあげて笑っている女性と、頭に疑問符を浮かべる高齢の夫婦

昔の有名な歌手や俳優のものまねは、高齢者にとても喜ばれるでしょう。

例えば、美空ひばりや石原裕次郎、水原弘など、昭和を代表するアーティストのものまねは、高齢者の思い出を呼び起こし、会場を盛り上げます。

また、プロ野球監督として有名な野村克也のしゃべり方を真似するなど、スポーツ選手のものまねも面白い出し物になります。

似ていなくても、職員が楽しんで演じることができれば、参加者も大いに盛り上がるでしょう。

二人羽織

二人羽織は2人が1枚の羽織に入り、1人が顔役、もう1人が腕役を担当して一緒に演技をすることで、参加者に大いに笑いを提供します。

お箸を使った食事の寸劇や、お化粧をするシーンなどが特におすすめです。

飲食に関しては、おもちゃの食べ物を使ったり、メイクをする演技を取り入れることで、さらに場を盛り上げることができます。

利用者参加型の出し物

箱の中身は何だろな?

頭に疑問符を浮かべる高齢の女性と鍋のふたとトマトとおたま

「箱の中身は何だろな?」は老人ホームで簡単に楽しめるゲームの一つです。

参加者が手を箱の中に入れて、触感だけで中身を当てるというシンプルなルールですが、非常に盛り上がります。

箱の中にたわしやぬいぐるみ、鍋の蓋など、予想しにくいものを入れると、さらに楽しい雰囲気になります。

職員だけでなく、入居者も参加できるようにし、複数人で同時に挑戦することでより一層盛り上がるでしょう。

当てた方に景品を渡すと、ゲームへの興味も高まります。

ビンゴ大会

ビンゴ大会は、老人ホームで幅広い年齢層に楽しんでもらえる出し物です。

ルールが簡単で、車椅子や寝たきりの方も気軽に参加できるため、全員が楽しめます。

景品を用意するとさらに盛り上がり、特に実用的なアイテムを用意すると喜ばれます。

定番の数字ビンゴも良いですが、テーマを設けて「好きな食べ物」や「行きたい旅行先」を事前に記入する形式にすると、より一層楽しめるでしょう。

お食事会

お食事会は老人ホームで簡単に楽しめるイベントの一つです。

普段とは違う豪華な食事や季節に合わせた料理を提供することで、参加者に特別感を感じてもらえます。

クリスマスにはチキン、新年会にはおせちなど、季節のメニューを取り入れるとさらに喜ばれるでしょう。

出し物に参加するのが恥ずかしい方でも、食事会なら気軽に参加しやすいイベントです。

アレルギーや食事制限に配慮し、栄養士と相談しながらメニューを決めることが重要です。

写真撮影

色とりどりのフラッグの下で笑顔の三人の高齢者

入居者や職員が一緒に撮った写真は、楽しい思い出として残り、イベントの成功を実感するきっかけになります。

撮影した写真は、後日入居者に渡したり、館内に飾ると、さらに喜ばれるでしょう。

また、ただ写真を渡すのではなく、「当日は楽しかったですね」といった手書きのメッセージを添えることで、より温かい気持ちが伝わります。

写真をアルバムにまとめたり、盾に入れて飾るのも良いアイデアです。

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出し物をする際の注意点

利用者全員が参加できるものにする

笑顔の高齢の男性と、笑顔の高齢の女性と、3種類の音符

老人ホームでのイベントでは、すべての参加者が楽しめるよう工夫が必要です。

目が悪い方には大きな文字を使い、耳が遠い方にははっきりとした声で説明するなど、誰もが参加しやすい環境を作りましょう。

また、あまり積極的に参加しない方には、職員がさりげなく声をかけ、参加を促すことが大切です。

場合によっては、見るだけでも楽しめるような出し物を用意するのも良い工夫です。

利用者の体調に気を付ける

高齢者が参加するイベントでは、体調管理が非常に重要です。

空調の調整や、周囲の環境に気を配り、参加者が快適に過ごせるようにしましょう。

また、イベント開始前に「体調が優れない場合はすぐにお知らせください」と伝えると、参加者も安心して楽しめます。

さらに、参加中も急な体調の変化がないか、介護士として全体をしっかり観察し、安全を確保することが大切です。

利用者が楽しめるような企画にする

老人ホームでの出し物は、利用者全員が楽しめるように工夫することが大切です。

高齢者にもわかりやすい内容や、馴染みのあるテーマを取り入れることでより一層盛り上がるでしょう。

若者向けのネタやアイドルソングなどは、理解されにくい場合があるため避けるのが無難です。

また、視力が低い方にも配慮し、見やすいサイズの道具や、聞き取りやすいセリフを意識した演出が求められます。

スタッフ全員が協力し、次回のイベントも楽しみにしてもらえるような雰囲気作りが重要です。

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