八戸市は介護の基本技術を学べる20時間以上の無料講習を実施
八戸市では、介護施設への支援及び介護予防の一環として、「八戸市シニアはつらつポイント事業」を行っています。
これは、八戸市在住の60歳以上の方を対象としたもので、説明会と研修会に参加した後、会員登録を受けることでポイント手帳を発行してもらえます。
その後、この手帳を持って市内の介護施設などでボランティアを行うことでスタンプが押印され、1スタンプ100ポイントとして、1年間に5,000ポイントまで貯めることが可能。
このポイントを申請すると、はちのへ共通商品券との引き換えや、福祉団体への寄付を行うことができます。
ポランティアで行う活動はお茶出しや配膳、洗濯ものの整理や草刈りといった軽作業、あるいは話し相手など、資格がなくても行える作業に限定されるものの、施設にとってみれば雑務をボランティアに任せることができることで従業員の負担軽減をすることが可能。
ボランティアをする側にとってみれば、自身の介護予防になるというメリットがあり、お互いにとって利益となる、支え合う地域社会を目指した活動となっています。
八戸市の高齢化率は31%で専門知識を持った介護職の台頭が期待される
出典:総務省「統計ダッシュボード」、八戸市「人口・世帯数等(住民基本台帳)」
2020年の八戸市の人口は22万3,415人でした。
このうち0歳から14歳の年少人口は2万5,636人で全体の11.5%を占めており、15歳から64歳の生産年齢人口は12万6,567人で全体の56.7%、そして高齢者人口が6万9,328人で高齢化率は31%となっています。
同年の高齢化率の全国平均は28.8%であり、それと比較すると、同市はわずかながら全国平均よりも高齢化率が高くなっている状況です。
また、後期高齢者の数は3万4,454人となっており、後期高齢化率は15.4%、高齢者における割合は48.2%となっており、前期高齢者がわずかながら多いものの、ほぼ半々となっています。
次に、世帯別に八戸市の総世帯数を見てみましょう。
2017年9月末日の総世帯数は10万8,132世帯となっており、そのうち高齢者を含む高齢者世帯は4万8,064世帯、総世帯数に対する高齢者世帯の割合は44.5%と、5世帯に2世帯以上が高齢者を含む世帯となっています。
さらに、高齢単身世帯数は1万3,085世帯でした。
最後に、八戸市の今後の予測について見ていきましょう。
今後、八戸市の総人口は減少し、2020年には22万1,857人、2025年には21万912人になると予測されています。
年少人口は2025年には2万2,642人、2045年には1万4,318人となり、全体における割合はそれぞれ10.6%、8.8%と人口数、割合ともに減少すると予測されているのです。
さらに生産年齢人口も2025年に10万7,768人、2045年には5万5,000人に減少し、全体における割合は55.1%、46.3%と減少すると予測されています。
一方、高齢者の人数は2025年に7万3,121 人、2045年には7万4,704人と増加を続け、高齢化率も2025年に34.3%、2045年に44.9%まで上昇し、3人に1人以上が高齢者となるとみられています。
こうした点から、現在すでに高齢化率で全国平均を上回っている八戸市では、要介護者の増加にそなえた介護人材の採用や育成が積極的に進められています。