千葉市の介護職員初任者研修受講者やシニア人材向けの支援が充実
介護職員初任者研修とは、介護の仕事に就くために基本となる知識や技術を習得する研修のことです。
資格を取得するためには、講義と演習で構成される約130時間の研修受講と、全課程修了後の修了試験に合格しなければなりません。
資格を持つことで、在宅・施設、正社員、パート関係なく介護の仕事に生かすことができます。
最近では、家族の介護を視野にいれて資格を取りに来る人もいるのが、介護初任者研修という資格です。
千葉市は、この介護職員初任者研修を行う人に対して、研修にかかる費用を一部助成する「介護職員初任者研修受講者支援事業」を行っています。
助成を受ける条件は、「介護職員初任者研修を修了後に介護施設などで就労する」ことです。
なお、申請日の1年前から申請日までに介護職員初任者研修を修了している必要があります。
この事業の支援額は、「介護職員初任者研修の受講に要した受講料などの費用の半額」、もしくは5万円です。
どちらかの金額の低いほうが助成金額として適用されます。
また、千葉県福祉人材センターの支援制度も注目の内容です。
そのなかでも、特に「期待しています!シニア人材事業」にスポットを当ててみてみましょう。
こちらの事業は、介護業務への就業を目指す50歳以上の方に「介護職員初任者研修」の受講料の2分の1 (上限5万円)を補助し、介護施設での職場体験や、職場のマッチング支援を行うものです。
ほかにも千葉県福祉人材センターでは、「介護福祉士等就学資金貸付制度」や「介護福祉士実務者研修受講資金貸付制度」、「介護人材再就職準備資金貸付制度」などの支援を行っています。
千葉市の高齢化率は上昇を続ける一方で専門職の供給が不足する
※総務省統計局「統計ダッシュボード」、千葉市「住民基本台帳」を元に作成
千葉市の2023年の総人口は97万8,554人でした。
ここで、人口を年齢で3区分に分けてみてみましょう。
15歳未満の年少人口は2020年に11万929人、人口総数に占める割合は13.8%で、2015年に比べて3,636人減少しました。
また、2020年の15~64歳の生産年齢人口は56万9,887人、構成比は58.5%で、2015年に比べて27,693人の減少。
2020年の65歳以上の高齢者人口は24万9,963人、構成比は25.6%で、2015年に比べて1万1,750人増加しています。
今後も生産年齢人口は減少し、高齢者人口比率が上がっていくことは確実です。
しかし、高齢化率は2055年に35.1%まで上昇する見通しとなっており、2025年には団塊の世代が後期高齢者となります。
後期高齢者が急激に増えたときに、要介護の人数も増えることが容易に想像できることから、そのときに備えた介護人材の獲得が急務となっています。