柏市は初任者研修の受講料最大5万円の支援や就職支援イベントを実施
柏市では、介護人材を確保するためにさまざまな介護職への支援策、就職イベントが開催されています。
ここでは、柏市が行っている介護職員へのサポートを確認していきましょう。
まずは、「介護初任者初任者研修の受講料等助成金」を紹介します。
これは、介護職員初任者研修にかかった受講料および教材費を申請によって支給してもらえる制度です。
支給額は10万円が限度額。
なお、教材費については、研修受講の際に指定された教材に限ります。
受給の対象となるのは、次の要件をすべて満たす人です。
- 柏市在住で同市に住民票がある
- 市民税に滞納がない
- 介護職員初任者研修の受講を終えている
- 申請時点で、受講料を支払い終えている方
- 申請時点で介護職員として雇用されていて、3ヵ月以上勤務している
- ほかの助成制度を利用していない
続いて、「柏市介護の仕事相談会」を紹介しましょう。
こちらは2015年度から毎年行われている事業で、柏市と柏市介護サービス事業者協議会が合同で行った就職活動者向けのイベントです。
介護業界では業種・職種によって多様な働き方ができますが、介護職未経験の場合、就職後にどんな仕事をすることになるのか、わかりにくい面もあります。
そこで、このイベントでは介護関連の法人・事業所が個別にブースを出し、仕事内容、および勤務形態について来場者に対して個別に説明・相談を実施。
新卒者はもちろん、まったく新しい仕事に挑戦したい方、以前に介護職として働いていたけど再就職したい方にとっても、介護分野での就職先を見つける絶好の機会になると言えるでしょう。
事前申し込みは不要で、入場は無料、そのうえ服装も自由で履歴書もいりません。
柏市では生産年齢人口より高齢者人口の増加が目立ち、介護職員は引く手あまたの状態に
※総務省統計局「統計ダッシュボード」、日本医師会「地域医療情報システム」を元に作成
全国的に人口減に直面している自治体が多いなか、柏市は人口が増え続けています。
柏市の統計では、2000年時点の総人口は32万7,851人でしたが、2020年には42万6,468人まで増加しました。
人口の内訳をみると、0~14歳の年少人口は2010年から既に減少が始まっており、今後もこの傾向は続く見込みです。
15~64歳の生産年齢人口は、2010年~15年にかけて一時的に減少したものの、2015年以降は再び増加しました。
この層は2025年頃まで増え続けると予想されていますが、その後は継続的に減少していくと予想されています。
そんななか、一貫して人口を増やし続けているのが65歳以上の高齢者人口です。
2010年には8万129人でしたが、2020年には11万212人と10万人を突破しました。
今後は2035年には12万人、2045年までには14万人を越えると試算されています。
2010年から15年にかけて2万人以上も増加した理由としては、第1次ベビーブーム(1947~49年)時に出生した団塊の世代が65歳以上になったためです。
さて、ここで65歳以上の高齢者人口をさらに細分化してみていきましょう。
75歳以上の人口は、2010年時点では3万2,055人でしたが、2015年には約1万人増となる4万2,971人まで増加しました。
2025年には7万1,070人、2050年には8万6,896人と8万人を突破するとみられています。
また、85歳以上人口は2010年に7,737人でしたが、2015年に約3,000人増の1万714人となりました。
なお、2065年に4万2,179人となってピークを迎えますが、その後は減少していくと予測されています。
ピーク時の2035年には、柏市の13人に1人が85歳以上です。
このように、高齢者人口が急激に増加していることもあり、高齢化率は毎年上昇し続けています。
2000年時点では12.4%でしたが、2020年には26.5%まで上昇しているのです。
この傾向は今後も続いていくとみられ、2025年には27.5%、2035年には30.0%、そして2045年には34.5%に到達すると予測されています。
このような状況にあって柏市は、高齢者の介護に台頭するための人材獲得が目下の課題となっているのです。