佐世保市への移住労働者に対して、奨学金返済費用の補助や引っ越し費用の補助を実施
佐世保市では、「奨学金等返還補助金」制度を実施しています。
これは、若年層の移住や定住、それに伴う就労を促すことを目的に、独立行政法人日本学生支援機構からの奨学金などの返済の補助をするものです。
この支援の対象は、以下のいずれかの条件にあてはまる場合。
- 2017年3月31日時点で市内に在住しておらず、市内に就労もしてない
- 2017年3月31日時点で市内に居住しているが、市内で就労はしていない
- 2017年3月31日時点で市内に在住していないが、市内に就労している
上記の条件にあてはまる方のうち、以下の基本的条件を満たす方が支援の対象です。
- 現在市内に在住している
- 補助金を交付されてから継続して10年間市内に在住し続ける意思がある
- 奨学金を借りている
- 補助金の申請時点で、奨学金などの返済実績がある
- 市税の滞納がない
さらに、そのうち以下の条件のいずれかを満たす方が支援を受けられます。
- 宇久島、寺島、黒島、高島のいずれかに在住し就労している
- 市内の製造業や情報サービス業などに就労している
- 佐世保市創業支援事業計画による支援を受けて創業し、市内に事業所があってその事業所で就労している
- 農業、林業、漁業などに就労している
- 保育士として市内の施設に勤務している
- 市内の事業所などで基本給が20万円以内の正規雇用をされている
補助金の額は職業などの個別要件にかかわって変動しますが、年あたり最大20万円、最大15万円、最大10万円のいずれかの支援を受けることができるのです。
この補助金を受け取ることができるのは、1人当たり最大で10年であることに注意してください。
個別要件の中に介護職が指定されていないため、介護職に就業してこの支援を受けるためには、20万円以下の基本給である正規雇用という条件か、宇久島、寺島、黒島、高島に在住して就労するという条件を満たす必要があります。
この場合、前者では10万円が支給されるケースに該当し、後者では20万円が支給されるケースです。
利用する場合には、どのような条件が自分に適用されるかを確認しましょう。
また、こうした移住を伴う場合の補助金としては、「移住就業支援資金」という支援も実施されています。
これは佐世保市に移住する際、5年間の定住と町内会への加入を条件に1人当たり最大3万円まで、引っ越し費用の一部が補助されるというもの。
奨学金等返還補助金を利用しようとする場合、こちらも合わせて検討してみることをおすすめします。
2015年の高齢化率は29.1%!高齢世帯は全体の45.3%も占める
出典:佐世保市 更新
2015年10月時点での佐世保市の総人口は、25万5,439人でした。
このうち0歳から14歳までの年少人口は3万3,765人で全体の13.3%を占めており、15歳から64歳までの生産年齢人口は14万6,170人で全体の57.6%、高齢者人口は7万3,685人で、高齢化率は29.1%です。
同年同月時点での高齢化率の全国平均が26.7%であることを考えると、比較的高齢化が進んだ都市だとわかります。
人口の推移を見ると、明治35年に5万968人だった人口は昭和35年の26万2,006人をピークに減少、あるいは横ばいの状態が続きました。
その後、2005年の吉井町、世知原町の合併、2006年の小佐々町、宇久町の合併、2010年の鹿町町、江迎町との合併などの際にそのつど人数が増えていますが、こうした合併以外の状況では減少傾向が続いています。
また、高齢化率と高齢者人口はともに増え続けているのです。
高齢化率は2000年の19.5%から2015年に29.1%へと、わずか15年で約10%も増加しました。
高齢者人口は2001年に5万人、2006年に6万人、2013年に7万人をそれぞれ突破し、現在も増え続けている状況です。
世帯に着目すると、2015年10月時点では10万5,011世帯となっており、このうち高齢者を含む高齢世帯は4万7,359世帯で全体に占める割合は45.3%となっています。
このうち高齢単身世帯は1万4,346世帯で全体の13.7%、高齢夫婦世帯は1万1,370世帯で全体の10.8%となっています。
高齢世帯率は1995年の35.3%から20年で10%上昇しており、世帯数では3万4,944世帯から約1.36倍増加しました。
特に高齢夫婦世帯では、高齢者が高齢者を介護する老老介護になったり、高齢単身世帯は高齢者が社会的に孤立する事態を招く可能性があるのです。
このような事態に対応するための対策が求められています。
さて、そんな佐世保市の今後の予測を見てみましょう。
2017年時点では、最も人口が多い年齢層は男女共通して65歳から69歳の年齢層で、その下の60歳から64歳の年齢層も男性では第2位、女性では第3位という状態でした。
こうした人々が65歳を迎えるために、今後はさらに高齢化率が高くなっていくと見られており、2025年の総人口は23万5,699人、2030年には22万2,131人と、人口は急速に減少すると予測されています。
また、高齢者人口は2025年の7万8,374人をピークに減少に転じるものの、高齢化率は2025年で32.8%、2030年には33.3%と3人に1人が高齢者という状況になるという推計がされているのです。
ここまでご説明してきたように、佐世保市の高齢化率は全国平均よりも高くそのまま高齢化が進行していくと考えられています。
画像の一部はwikipediaから引用しています