問題 72

老化に伴う知的機能の変化に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

[第29回(2017年) 発達と老化の理解]

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正解は 2

からだで覚えた手続き記憶は忘れにくい。

1不正解
目から入る感覚記憶は低下しやすい。

感覚記憶とは五感から得た情報の記憶で、1秒ほどしか保持されません。

加齢による影響は少ないので不正解です。

2正解
からだで覚えた手続き記憶は忘れにくい。

手続き記憶とは、自転車の運転のように、頭ではなく体で覚えているような記憶のことで、高齢になっても忘れにくい傾向があります。

よって正解です。

3不正解
昨日の出来事などのエピソード記憶は忘れにくい。

エピソード記憶とは、個人の体験にまつわる記憶のことです。

加齢による影響を受けやすい傾向があるので、不正解です。

4不正解
計算などの流動性知能は低下しにくい。

流動性知能とは新しい状況や環境に適応する能力のことですが、青年期にピークを迎えてその後は低下していきます。

よって不正解です。

5不正解
経験や学習で得られた結晶性知能は低下しやすい。

結晶性知能とは経験や学習によって得られた能力のことで、加齢による影響を受けにくい傾向があります。

よって不正解です。

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ポイント解説

老化が進むにつれて、記憶や知能といった知的機能は衰えていきます。

人間の記憶には感覚記憶、短期記憶長期記憶エピソード記憶、手続き記憶、意味記憶などがありますが、加齢の影響を受けやすいのは短期記憶とエピソード記憶です。

また、人間の知能には学習によって獲得される「結晶性知能」環境に適応する能力である「流動性知能」の2種類がありますが、加齢とともに「流動性知能」が衰えます。

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