血管性認知症(vasculardementia)の症状や特徴に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
正解は 4
初期にめまいを自覚することがある。
1不正解
男性と比較して女性に多く認められる。
血管性認知症は女性ではなく男性が発症しやすい認知症です。
よって不正解です。
2不正解
ゆっくりと少しずつ進行する。
血管性認知症はゆっくりと少しずつ進行するのではなく、脳血管障害が再発することで段階的に悪化していく認知症のため、不正解です。
3不正解
人格変化を認めることが多い。
血管性認知症では人格変化が生じる割合は少ないとされているため、不正解です。
脳血管障害によって損傷した部位のみ認知機能が低下するので、人格をつかさどる脳部位が損傷されていなければ大きな変化は生じません。
4正解
初期にめまいを自覚することがある。
血管性認知症の初期段階では、めまいのほか頭痛やもの忘れといった自覚症状が現れます。
よって正解です。
5不正解
85歳以上で多く認められる。
血管性認知症は85歳以上だけに発症例が多いということはなく、50~70歳前後の中高年男性の多くで発症例があるため、不正解になります。
ポイント解説
血管性認知症は、脳血管障害を原因とする認知症です。
血管障害により脳が損傷すると、損傷した部位がつかさどっている認知機能が低下します。
アルツハイマー型認知症に比べると、発症しても人格の変化は比較的少なく、女性よりも男性に多いという点が特徴です。
アルツハイマー型認知症のように徐々に進行することはなく、脳血管障害の再発で悪化していきます。