問題 123

次の事例を読んで、問題123から問題125までについて答えなさい。
〔事例〕
Fさん(21歳、男性、身体障害者手帳1級)は、大学1年生(18歳)の時に通学中の交通事故により両大腿切断術を受けた。その後、Fさんは19歳の時に大学を中退して、就労の社会経験がないまま、20歳の時に障害者支援施設に入所した。
現在、訓練中は両足に義足を装着し、2本の杖を使用して歩行できる状態である。また、自動車の運転免許取得に向けて取り組み、社会復帰を目指している。訓練以外では車いすを使用しており、日常生活は自立している。

Fさんが、所得保障のために利用している制度として、正しいものを1つ選びなさい。

[第30回(2018年) 総合問題]

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正解は 2

障害基礎年金

1不正解
傷病補償年金

傷病補償年金は業務中(通勤中も含む)に直面した事故や病気に対して労働者災害補償保険から支給される年金です。

Fさんには就労の社会経験がないので、労働者災害補償保険に加入した経験もありません。

よって不正解です。

2正解
障害基礎年金

障害基礎年金の受給条件は国民年金の加入期間中もしくは、年金制度に加入する20歳を迎える前に、障害の原因となる病気やけがについて医師の診療を受けていることです。

Fさんは18歳のときに遭った交通事故が原因で身体障害者手帳1級の認定を受けており、受給の要件を満たしています。

よって正解です。

3不正解
障害厚生年金

Fさんは就労経験がないので障害厚生年金の対象者ではありません。

障害厚生年金の対象となるのは、厚生年金の加入期間中の病気やけがを原因とする障害がある人です。

よって不正解です。

4不正解
特別児童扶養手当

特別児童扶養手当は、20歳未満の障害児の父母あるいは養育者に対して支給される手当です。

現在Fさんは21歳なので、特別児童扶養手当の対象とはならないので、不正解です。

5不正解
特別障害給付金

特別障害給付金は、国民年金への加入が任意だった時代に、任意加入していなかった人が障害を持った場合、福祉的措置として支給されるものです。

Fさんは特別障害給付金の対象とはならないので不正解です。

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ポイント解説

障害基礎年金は、自営業者や学生が加入する国民年金の期間中に障害者となった人が対象です。

ただし20歳未満で障害者となった人については、20歳を迎えた後に障害基礎年金を受け取ります。

一方、障害厚生年金は、会社員などが加入する厚生年金の加入中に障害者となったときに受給できる年金です。

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