直腸性便秘のある高齢者の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正解は 4
朝食後、トイレに誘導する。
1不正解
排便時は隣に立って見守る。
排せつ時に隣に立って見守るのは、尊厳とプライバシー保護の観点から不適切な対応であり、人に見られていると感じると気が散り排せつに集中できません。
他人の目を気にしなくてもよい環境をつくることが必要です。
2不正解
市販の下剤を毎日勧める。
下剤を使う必要性を感じたとしても、介護福祉職の立場から市販薬の服用を勧めるのは不適切です。
毎日勧めることで、作用が強く出たり、効きにくくなったりする場合があります。
服用は医師の指示に従う必要があります。
3不正解
日中の活動を控えるように勧める。
直腸性便秘を改善するには、日中の活動量を増やし、身体を動かす機会を多く持つことが大切です。
運動量を増やすことで大腸内の蠕動運動が活発になり、便秘の改善につながります。
4正解
朝食後、トイレに誘導する。
朝は副交感神経が優位になっているので、蠕動運動が活発な状態です。
また、食事をすることでも胃・結腸反射が起きて蠕動運動が活発になるので、「朝食後にトイレに行く」ということが習慣になれば、直腸性便秘の改善につながります。
5不正解
食物繊維は控えるように勧める。
食物繊維には整腸作用があるため、普段の食事を通してしっかりと摂取することが大切です。
食物繊維によって腸壁が刺激され、蠕動運動が活発化して排便が促されます。