問題 70

キューブラー・ロス(Kubler-Ross,E.)が提唱した死の受容過程における「取り引き」に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。

[第30回(2018年) 発達と老化の理解]

すべて見る アイコン

正解は 3

つらい治療を我慢して受けるので助けてほしいと願う。

1不正解
死ぬのがなぜ自分なのかと怒る。

死ぬのが何故自分なのかという怒りを感じるのは、死の受容過程のなかで第2段階にある「怒り」に相当するものなので、不正解です。

この段階では、健康な人への嫉妬などが起こるとされています。

2不正解
自分が死ぬことはないと思う。

自分が死ぬことはないと考えるのは、死の受容過程のなかで第1段階の「否認」に相当するものなので、不正解です。

この段階では、死との直面にショックを受け、自己防衛機能が働くとされています。

3正解
つらい治療を我慢して受けるので助けてほしいと願う。

第3段階の「取引」では、命が助かるのであれば代わりのものを差し出しても良いという気持ちになり、救いを得るために取引をしたくなるとされています。

4不正解
安らかな気持ちで死を受け入れる。

安らかな気持ちで死を受け入れるのは、死の受容過程のなかで第5段階の「受容」に相当するものです。

5不正解
もう助からないと思って絶望する。

もう助からないと思って絶望するのは、死の受容過程のなかで第4段階の「抑鬱」に相当するものです。

第3段階までの全てが無駄であると悟ることで起こるとされています。

アイコン

ポイント解説

精神科医のキューブラー・ロスが提唱した死の受容過程では、人が死を受け入れるまでの心理状況について、「否認」「怒り」「取引」「抑鬱」「受容」という5段階に分類され、それらを行き来しながら死を受け入れていくとされています。

もちろん、個人差はありますが、終末期ケアにおいて、利用者の心理を推し測る上でこの過程を知ることは重要です。

このワードもチェック!
このワードもチェック!
無料で会員登録する