高齢者介護施設で、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の保菌者が確認されたときの対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
正解は 2
接触感染予防策を実施する。
1不正解
入所者全員の保菌の有無を調べる。
MRSAは多くの人が保菌しており、入所者全員の保菌の有無を調べるのは効果的とは言えないため不正解。
2正解
接触感染予防策を実施する。
MRSAは接触により感染するので、接触感染予防策の実施は有効であるため正解。
3不正解
保菌者のレクリエーションへの参加を制限する。
保菌者のレクリエーションへの参加を制限するまでの措置は必要ないので不正解。
4不正解
保菌者は最初に入浴する。
接触感染予防という点から、保菌者の入浴を最後にすることが適切であるため不正解。
5不正解
通常用いられる消毒薬は無効である。
MRSAに対しては、通常用いられる消毒薬は有効なので不正解。
ポイント解説
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は、感染すると皮膚の化膿や炎症、肺炎、腹膜炎、敗血症、髄膜炎などを引き起こす感染症です。健康な人への感染は少なく、免疫機能に異常がある、慢性肺疾患がある、糖尿病を患っているといった人だと、感染して重症化する恐れがあります。予防には接触感染を防ぐことが効果的であり、介護施設であれば施設内の掃除を行い、手洗いとうがいを実践していくことが有効です。