問題 71

加齢に伴う嚥下機能(えんげきのう)の低下の原因に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

[第32回(2020年) 発達と老化の理解]

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正解は 4

喉頭挙上の不足

1不正解
舌骨の位置の上昇

舌骨(ぜっこつ)の位置が上昇しても、嚥下機能に直接関与しないため不正解。加齢によって舌骨位置は次第に下がっていきます。

2不正解
咽頭の位置の上昇

喉頭(こうとう)の位置が上昇することで嚥下機能は正常に働いているので、嚥下機能の低下の原因ではないため不正解。

3不正解
舌骨上筋の増大

舌骨上筋(ぜっこつじょうきん)の増大はむしろ嚥下機能の上昇につながるため不正解。

4正解
喉頭挙上の不足

喉頭挙上(こうとうきょじょう)が不足すると嚥下(えんげ)障害が起こる危険性が高まるため正解。

5不正解
咳嗽反射(がいそうはんしゃ)の増強

咳嗽反射(がいそうはんしゃ)とは咳のことで、嚥下機能低下の原因になるとは言えないため不正解。

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ポイント解説

嚥下機能(えんげきのう)とは食べものを咀嚼(そしゃく)して胃に飲み下す機能のことで、老化によって必要な筋力が衰え、機能低下が起こりやすくなります。飲食物を飲み込む際、喉頭(こうとう)の位置が上に上がる「喉頭挙上」が起こることにより、飲食物は気道ではなく食道へと入ります。喉頭挙上が不足すると飲食物は気道に入り込んでしまい、「誤嚥(ごえん)」が起きます。誤嚥が起こると、それを原因とする「誤嚥性肺炎」を発症する危険性があります。

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