問題 79

軽度認知障害(mild cognitive impairment)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

[第34回(2022年) 認知症の理解]

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正解は 1

本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。

1正解
本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。

軽度認知障害は、本人や家族から記憶の訴えがあることが多いです。よって正解です。

2不正解
診断された人の約半数がその後1年の間に認知症(dementia)になる。

軽度認知症から1年後に認知症へと移行する人の割合は1~3割といわれています。よって不正解です。

3不正解
CDR(Clinical Dementia Rating)のスコアが2である。

軽度認知障害のCDRのスコアは0.5とされています。よって不正解です。

4不正解
日常生活能力が低下している。

軽度認知障害の人には日常生活能力の低下はみられません。よって不正解です。

5不正解
治療には、主に抗認知症薬が用いられる。

軽度認知障害に対しては、薬物治療ではなく、日常生活を見直す中で認知機能の改善・維持を図ります。よって不正解です。

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ポイント解説

軽度認知障害はMCIとも呼ばれ、加齢による通常のもの忘れと認知症の境界にある状態を指します。

3のCDRとは認知症の重症度を測定するために使われる観察式スケールのことです。

CDRは、健康であれば「0」、軽度認知障害は「0.5」、軽度認知症が「1」、中等度認知症が「2」、重度認知症が「3」の5段階で構成されています。

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