軽度認知障害(mild cognitive impairment)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
正解は 1
本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。
1正解
本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。
軽度認知障害は、本人や家族から記憶の訴えがあることが多いです。よって正解です。
2不正解
診断された人の約半数がその後1年の間に認知症(dementia)になる。
軽度認知症から1年後に認知症へと移行する人の割合は1~3割といわれています。よって不正解です。
3不正解
CDR(Clinical Dementia Rating)のスコアが2である。
軽度認知障害のCDRのスコアは0.5とされています。よって不正解です。
4不正解
日常生活能力が低下している。
軽度認知障害の人には日常生活能力の低下はみられません。よって不正解です。
5不正解
治療には、主に抗認知症薬が用いられる。
軽度認知障害に対しては、薬物治療ではなく、日常生活を見直す中で認知機能の改善・維持を図ります。よって不正解です。
ポイント解説
軽度認知障害はMCIとも呼ばれ、加齢による通常のもの忘れと認知症の境界にある状態を指します。
3のCDRとは認知症の重症度を測定するために使われる観察式スケールのことです。
CDRは、健康であれば「0」、軽度認知障害は「0.5」、軽度認知症が「1」、中等度認知症が「2」、重度認知症が「3」の5段階で構成されています。