介護職・ヘルパーの求人について
介護職・ヘルパーとは
『みんなの介護求人』をはじめ、多くの転職サイトでは希望職種欄に「介護職・ヘルパー」という選択項目があります。
しかし、厳密には介護職、ヘルパーという資格名や職種名は存在しません。
無資格の方、介護職員初任者研修を取得している方、介護福祉士実務者研修を取得している方などが該当すると考えられているケースが多いようですが、厳密な定義はありません。
なお、介護福祉士やケアマネージャーなど、数年以上の実務経験を経ないと取得できない上位資格を持っている方は該当しないと考えてよいでしょう。
介護職・ヘルパーになるには
無資格・未経験でも介護職に就くことはできます。
しかし、介護職員初任者研修を取得していないと身体介護（詳しくはこの後の仕事内容で説明します）業務を担当できないため、ホームヘルパーとして訪問介護の仕事に就く場合などは、介護職員初任者研修取得を求められるケースが多いようです。
また、2021年から6時間ほどの認知症介護基礎研修の受講が義務化されており、無資格可とはいえ、研修の受講は必須となっています。
仕事内容
介護職・ヘルパーの仕事内容は大きく分けて「生活援助」と「身体介護」に分けることができます。
「生活援助」は無資格者でも行うことができる業務であり、掃除、洗濯、ベッドメイク、衣服の整理、調理、買い物などがあげられます。
「身体介護」を行うには全130時間のカリキュラムからなる介護職員初任者研修の取得が必要です。
主な業務は食事介助、入浴介助、排泄介助、身体静容、更衣介助、体位変換、起床・就寝介助、服薬介助などがあります。
介護職・ヘルパーとして働くメリット
介護職は学歴や年齢による制限がないため誰でもチャレンジできます。
やる気のある人は介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士と段階的に資格を取得しキャリアアップにつなげることができる点も魅力です。
また、売り手市場のため、働く時間や曜日、場所などの融通が利きやすくライフステージの変化に合わせながら働くことができます。
給与も年々上がっており、2012年の平均年収約310万円が2019年には約350万円になっています。
処遇改善加算手当、ベースアップ等支援加算など、国策として介護職の賃上げに関する施策が次々と実施されており、今後も給料アップが期待できます。
「リハビリテーション専門職派遣事業」や認知症カフェへの助成などの支援を実施
鳥取市では、事業者を対象に「リハビリテーション専門職派遣事業」を実施しています。
これは、リハビリ専門職を高齢者が集まるところや事業所に派遣し、さまざまな支援を行うものです。
例えば、高齢者の集まるところにリハビリ専門職が派遣された場合、転倒や要介護状態にならないための体操などが行われたり、認知症や生活習慣病の予防についての講話などが行われたりします。
ほかにも、事業所にリハビリ専門職が派遣された場合、リハビリや介護事故を防止するための環境改善方法、福祉用具選定などについての助言や指導などが行われるのです。
この支援は無料で受けられますが、１事業所あたり１年度に１回だけ使うことができるのと、派遣時間は30分から１時間30分程度となっている点に注意が必要です。
また、派遣される講師との調整をする関係上、希望日の２ヵ月前までに申し込むことが望ましいとされています。
ほかにも市内に「オレンジカフェ」と呼ばれる認知症カフェを設置しており、新たに認知症カフェを運営しようとする法人、あるいは個人に対して補助制度を実施しているのです。
要件を満たしたうえで申請し、受諾された場合には運営経費として年12回を上限として１回あたり最大5,000円が支給され、初年度には開設経費として２万円の交付をうけられます。
ほかにも鳥取市では「認知症サポーター養成講座」や、「認知症に関する出前講座」なども行っており、リハビリや認知症に対する支援が充実した都市だと言えるでしょう。
2017年の高齢化率は27.5％！特に南部地域で高齢化が顕著
出典：鳥取市 更新
2017年３月末時点での鳥取市の人口は19万139人でした。
このうち、０歳から14歳までの年少人口が２万5,560人で全体の13.4％をしめており、15歳から64歳の生産年齢人口は11万2,374人で全体の59.1％、高齢者人口は５万2,205人で高齢化率は27.5％となっています。
同年10月時点での全国平均での高齢化率は27.7％となっており、時期こそ半年ほど違いがありますが、概ね全国平均通りの高齢化率となっていると言えるでしょう。
また、75歳以上の後期高齢者人口は２万6,846人となっており、後期高齢化率は14.1％となっています。
高齢者の半分以上が後期高齢者のため、鳥取市では高齢者のなかでの高齢化が進行しつつあると言える状況です。
人口の推移では、2004年の11月にそれまでの岩美郡や八頭郡、気高郡を編入したのち、同年12月に20万2,115人になったのをピークに、その後緩やかな減少傾向が続いています。
また、同年同月の高齢者人口は４万1,737人となっており、高齢化率は20.8％でした。
このピーク時の2004年12月から2017年３月末までに、人口は約１万2,000人減少しているのに加え、高齢者人口では約１万人の増加、高齢化率では6.7％の増加となっています。
このように、急速に高齢者人口は増加し、高齢化率も上昇しつつあるのです。
さて、ここで地域別に鳥取市の状況を見ていきましょう。
地域別に見た場合、鳥取地域、東部地域、南部地域、西部地域の４つの地域のなかで、最も高齢化が高いのが南部地域で高齢化率は37.6％となっており、最も高齢化率が低いのが鳥取地域の25.6％です。
４つという大きな括りのなかですら、10％以上の高齢化率の差があることからも、市内での高齢化率の格差はかなりあると考えられます。
ちなみに、人口比率では鳥取地域が全体の77.5％を占めていて、かつこの部分に労働力が多く集まった結果として高齢化率が低くなっていると考えられます。
将来の予測では、今後も人口減少傾向は続いて総人口は2025年に17万9,706人、2035年に16万4,624人となると推測されているのです。
また、高齢者人口は2030年の５万7,436人まで増加し続け、それをピークに減少しますが、2025年には５万7,110人、2035年には5万6,932といずれも2017年時点よりは増加すると予測されています。
さらに、高齢化率は2025年に31.8％と３割を超え、2035年には34.6％と３人に１人以上が高齢者という状況になる見通しです。
同時点での全国平均の高齢化率はそれぞれ30.3％、33.4％であることから、全国平均を上回るペースで高齢化が進むこととなります。
これらのことからも、同市における高齢化は現状全国平均とほぼかわらないものの、今度は平均よりも高齢化が進んでいくと言えるでしょう。
