正社員の求人について
介護業界の正社員とは
介護現場において正社員は契約社員、パートと比べ責任の重さや労働時間、賃金などあらゆる面において大きな違いがあります。
勤務時間や勤務日数などが固定されてしまいますが、昇給や昇格、さらには管理職を目指すことができるので、長く働く予定の方には正社員としての勤務がおすすめです。
介護業界で正社員になるには
介護業界は売り手市場のため、他の業界と比べると正社員雇用の希望は叶いやすいと言えます。経験者や有資格者の方は正社員雇用の可能性が高いでしょう。
一方で未経験、無資格の場合は最初はパートや契約社員からスタートというケースが多いようです。現場で実務経験を積みながら、介護職員初任者研修や介護福祉士など資格を取得することで正社員登用への道が開かれる可能性があります。
事前に正社員登用の基準や、登用試験の詳細などを公表している事業所も多いので、非正規雇用で働き始める場合は事前によく確認しておきましょう。
介護業界で正社員で働くメリット
一般企業と同じく、他の雇用形態と比べて給与水準が高く、福利厚生が充実しています。また、昇給昇格、管理職登用などキャリアアップが目指せるのも大きな魅力です。
今後より一層ニーズが高まっていくことが見込まれる介護業界の正社員であれば、将来設計も安定させやすく、結婚や出産、住宅購入などの際にも安心です。
介護福祉士志望者へ修学資金の貸付などの支援を実施!
鳥取県では介護職員を対象としたさまざまな支援が行われています。
どれも現在介護職員として勤務している方、そしてこれから介護職を目指す方に活用してもらいたい制度ばかりです。
まずは、介護福祉士等修学資金の貸付制度を紹介しましょう。
鳥取県社会福祉協議会では、介護福祉士として介護保険施設などで働く介護人材の養成確保を目的として、介護福祉士もしくは社会福祉士の養成施設に通学し、介護福祉士の資格取得を目指している学生に対して、修学資金の貸付を行う制度を実施。
対象となるのは、以下の要件を満たす人です。
- 介護福祉士などの養成施設に在学している
- 将来、鳥取県内で介護福祉士などの業務に従事することを希望している
- 学業成績が優秀で心身が健全な人
なお、受験対策費の貸付については、卒業年度に介護福祉士国家試験の受験を考えている人のみが支給対象となります。
貸付限度額は、修学資金として月額5万円以内×在学期間(月単位)、入学準備金(初回貸付時に支給)として20万円以内、就職準備金(最終回の貸付時に支給)として20万円以内、介護福祉士試験の受験対策費として4万円以内。
なお、この事業は「貸付」という形ではありますが、養成施設などを卒業した年度の翌年度4月1日から1年以内に介護福祉士あるいは社会福祉士としての登録を行い、鳥取県内に立地する介護保険施設等において介護福祉士として5年間継続して業務に従事した場合、返還の必要はありません。
続いて、介護福祉士実務者研修受講資金の貸付制度を紹介します。
3年間の実務経験を持っている人は、実務者研修を受講することで介護福祉士国家試験の受験資格を得られますが、この制度を利用することで、実務者研修にかかる費用や参考図書の費用に対して、最大で20万円の貸付を受けることができます。
この制度も、介護福祉士の資格を取得した後、鳥取県内で2年間の介護業務に従事することで返還は全額免除となります。
なお、対象となるのは以下の要件を満たす人です。
- 県内に住民登録をしていて、卒業後に県内で介護業務に従事する予定
- 県内の実務者研修施設の学生で、卒業後に県内で介護業務に従事する予定
- 実務者研修施設の学生になる前年度に就学のために鳥取県内に転居し、卒業後は転居する前の都道府県で介護業務に従事する予定
介護関連職の有効求人倍率は依然2.0に迫る勢い
出典:厚生労働省 更新
鳥取県における全産業の有効求人倍率は1.08倍(2015年2月時点)で、他県に比べるとやや低めではありますが、1.00倍を割ることなく上昇し続けています。
また、鳥取県の介護関係の職種における有効求人倍率は1.86倍(2017年5月時点)と非常に高く、労働力の売り手市場が続いている状況です。
しかし、同時期の全国平均は3.15倍、東京都は5.40倍、愛知県が5.30倍、大阪府が4.21倍であることを考えると、他県よりは介護人材の不足状況は軽度と言えるでしょう。
実際、鳥取県の介護人材数は全国に比べると多いことが各種データからもわかります。
鳥取県が公表している数値によると、県内の要介護認定者1,000人あたりの職員数は介護職員が299.5人で、そのうち介護福祉士は147.1人、看護職員は54.2人です。
同じ項目について全国平均をみてみると、介護職員数は308.5人と鳥取県よりも上回っていますが、介護福祉士の数は115.9人と鳥取県よりも30人以上少なく、看護職員の数も鳥取県の方が上回っています。
鳥取県は介護職員において介護福祉士の有資格者が多く、また看護師の配置状況も全国平均以上となっており、それだけ手厚い介護サービスを実現している自治体であると言えるでしょう。
しかし、鳥取県の若い世代が介護の仕事に興味を持っているかというと、必ずしもそうとは言えない側面もあります。
鳥取県が出しているデータによれば、県内の介護福祉士養成施設3校と福祉系高校1校への入学者が近年減少傾向にあるのが実情です。
2011年度では4校合わせての定員140人に対し、入学者数は115人と充足率は80%を超えていたのですが、その後急速に減少していき、2014年度には42%、2017年度には29%にまで落ち込んでいます。
このような状況は、介護関係以外の求人も増加していることが大きな要因のひとつとして考えられるでしょう。
また、以前は養成施設を卒業するだけで介護福祉士の資格を取得できましたが、2017年度試験からは国家試験の受験が義務づけられたので、さらなる落ち込みを招いたとも考えられます。
比較的介護人材が充実している鳥取県ですが、これから介護職を目指そうという人を増やすために、介護という仕事の魅力を伝えていくことが急務であると言えそうです。
鳥取県では要介護認定者数が増加中で、介護職を希望する施設が多数
出典:鳥取県 更新
鳥取県の総人口は2016年時点において56万9,579人で、これは6年前の2010年の時点から約1万1,000人も減少しています。
0~14歳の年少人口、15~64歳の生産年齢人口がともに年々減り続けているのがその原因です。
総人口の減少は今後さらに進むとみられ、2020年には55万人を下回り、2025年までには54万人、2035年には50万人以下になると予想されています。
その一方で高齢者人口は年々増加。
1985年には約10万人弱でしたが、その後は右肩上がりで増え続け、2010年には約15万5,000人となり、2020年までに17万7,000人に達する見込みです。
総人口が減り続ける一方で高齢者人口が増え続けているため、高齢化率も年々上昇。
2010年時点ですでに26.4%に達していますが、今後はさらに上昇していき2030年には35%を超え、2040年に38.2%に上ると試算されています。
同時期の全国平均値は、2010年では23.0%、2030年では31.6%、2040年では36.1%なので、全国平均よりも2~3ポイント近く高い値で推移していることになり、鳥取県は全国的にみても高齢化が進んでいる県であるといえるでしょう。
高齢化が進むなか、介護保険サービスを利用する介護保険の要介護認定者も年々増えています。
2000年度では1万7,920人でしたが、2005年度では2万6,339人、2010年度では2万9,847人、2013年度では3万3,092人まで増加。
高齢化が進むなか、認定者数は今後さらに増えていくとみられ、2020年度では3万7,140人、2025年では3万8,866人、2035年には4万3,230人に達する見込みです。
鳥取県は少子高齢化の深刻化を食いとめるべく、2030年までに合計特殊出生率を1.95まで上げるとの目標を定め、将来的には自然減を食いとめる水準である2.07まで上げたいとしています。
また、人口の流出を防ぐために、県外への転出数を減らして、転入者と転出者をプラスマイナスゼロにすることも将来的な目標として掲げているとのこと。
そのための取り組みとして、県を挙げて結婚や子育て環境の整備に取り組んでいるほか、Uターン就職を促進すること、労働力を流出させないために雇用を創出すること、そして県外から移住者を呼び込むことに力を入れています。
鳥取県の求人動向 お役立ちデータ集
職種別の平均賃金
|
月給の平均 |
時間給の平均 |
訪問介護員 |
202,135円 |
1,089円 |
サービス提供責任者 |
225,032円 |
- |
介護職員 |
200,653円 |
872円 |
看護職員 |
262,830円 |
1,230円 |
介護支援専門員 |
241,668円 |
- |
生活相談員または支援相談員 |
223,922円 |
- |
労働者の賞与の有無と平均額
|
賞与の有無(%) |
平均賞与(円) |
有り |
無し |
無回答 |
全国 |
70.1 |
12.2 |
17.6 |
572,079 |
鳥取県 |
78.6 |
12.5 |
8.9 |
478,180 |
労働者の平均年齢
労働者の保有資格
|
保有率(%) |
介護福祉士 |
52.4 |
介護職員初任者研修 |
18.0 |
実務者研修 |
1.7 |
介護支援専門員 |
9.2 |
看護師・准看護師 |
16.3 |
PT・OT・ST等 |
3.4 |
社会福祉士 |
0.7 |
管理栄養士・栄養士 |
1.0 |
その他の資格 |
5.1 |
無資格 |
7.1 |
従業員の過不足の状況
|
過不足の割合(%) |
大いに不足 |
不足 |
やや不足 |
適当 |
過剰 |
訪問介護員 |
25.0 |
- |
37.5 |
37.5 |
- |
サービス提供責任者 |
- |
16.7 |
- |
83.3 |
- |
介護職員 |
14.3 |
10.7 |
39.3 |
32.1 |
3.6 |
看護職員 |
7.4 |
18.5 |
18.5 |
55.6 |
- |
生活相談員 |
- |
9.5 |
19.0 |
71.4 |
- |
PT・OT・ST等 |
- |
8.3 |
25.0 |
66.7 |
- |
介護支援専門員 |
11.8 |
17.6 |
29.4 |
41.2 |
- |
離職防止や定着促進への取り組み
取り組みの内容 |
実施率(%) |
本人の希望に応じた勤務体制にする等の労働条件の改善に取り組んでいる |
64.7 |
残業を少なくする、有給休暇を取りやすくする等の労働条件の改善に取り組んでいる |
73.5 |
職場内の仕事上のコミュニケーションの円滑化を図っている(定期的なミーティング、意見交換会、チームケア等) |
58.8 |
非正規職員から正規職員への転換の機会を設けている |
38.2 |
能力や仕事ぶりを評価し、賃金などの処遇に反映している |
38.2 |
悩み、不満、不安などの相談窓口を設けている(メンタルヘルスケア対策を含む) |
41.2 |
賃金水準を向上させている |
38.2 |
仕事内容の希望を聞いて配置している |
38.2 |
業務改善や効率化等による働きやすい職場作りに力を入れている |
41.2 |
能力開発を充実させている(社内研修実施、社外講習等の受講・支援等) |
23.5 |
経営者・管理者と従業員が経営方針、ケア方針を共有する機会を設けている |
32.4 |
健康対策や健康管理に力を入れている |
29.4 |
キャリアに応じた給与体系を整備している |
32.4 |
福利厚生を充実させ、職場内の交流を深めている(カラオケ、ボーリングなどの同好会、親睦会等の実施を含む) |
26.5 |
職場環境を整えている(休憩室、談話室、出社時に座れる席の確保等) |
14.7 |
新人の指導担当・アドバイザーを置いている |
17.6 |
管理者・リーダー層の部下育成や動機付け能力向上に向けた教育研修に力をいれている |
23.5 |
職員の仕事内容と必要な能力等を明示している |
14.7 |
子育て支援を行っている(子ども預かり所を設ける。保育費用支援等) |
17.6 |
介護ロボットやICT等の導入による働きやすい職場づくりに力を入れている |
2.9 |
訪問介護員、介護職員に対する人材育成の取り組み
取り組みの内容 |
実施率(%) |
教育・研修計画を立てている |
68.8 |
採用時の教育・研修を充実させている |
29.7 |
教育・研修の責任者(兼任を含む)もしくは担当部署を決めている |
37.5 |
職員に後輩の育成経験を持たせている |
45.3 |
自治体や、業界団体が主催する教育・研修には積極的に参加させる |
31.3 |
能力の向上が認められた者は、配置や処遇に反映している |
32.8 |
法人全体(関係会社)で連携して育成に取り組んでいる |
34.4 |
地域の同業他社と協力、ノウハウを共有して育成に取り組んでいる |
6.3 |
いずれも行っていない |
4.7 |
その他 |
1.6 |