2050年には1億3,900万人が認知症患者に
世界では65歳以上の6.9%が認知症患者
WHOの報告によると、一昨年の時点で世界の認知症患者数は5,520万人に上り、それは65歳以上人口の6.9%にあたります。また、高齢化に伴い、認知症患者の数は増え続け、2050年には1億3,900万人になると推計しています。
にもかかわらず、患者や家族を支える認知症の政策に取り組んでいる国は、4分の1に留まっているのが現状です。
他の国と同様、日本でも認知症患者は年々増加しています。その数は2050年には1,016万人になり、65歳以上の高齢者のうち約28%が認知症になると推計されています。

減少傾向にある国と増加傾向にある国、その差は?
認知症患者の増加が懸念される一方、欧米での発症率は減少傾向にあるという論文が複数発表されています。アメリカのある研究では、2010年当時と比べて、生涯認知症になるリスクが13%も減少しているという報告もあるほどです。
しかし、認知症発症率の低下が見られるのは欧米に限られていて、アジア、南米やアフリカでは減少傾向は見られません。前段で述べた通り、日本も増加傾向にあります。
減少傾向にある国と増加傾向にある国の決定的な原因は定かではありませんが、増加傾向にある国は、喫煙率の高さが指摘されています。
また、高血圧が認知症の発症や進行に関係深いことも明らかになっており、欧米では血圧やコレステロールなどの数値が改善されたことにも注目されています。
根本治療は出来ないが、予防と進行の抑制は可能
コロナ感染後の後遺症、高頻度で認知機能障がい
新型コロナウイルスに感染した高齢者の後遺症に、認知障がいが高い頻度で起きているという報告があります。
さらに、コロナに感染するとアルツハイマー病の進行を早める可能性も指摘されています。
後遺症の原因は明らかになっておらず、ワクチン接種と基本的な感染防止対策が大切なようです。
アメリカの大学の研究によると、コロナ感染し回復した60歳以上の患者の約6割に何らかの認知機能障がいが見られ、うち3人に1人は重度の障がいがあったことがわかっています。
また、コロナ感染した患者の中で、味覚臭覚障がいや脳卒中などの神経症状のある人は、血液成分にアルツハイマー病に関係が深いタウタンパク質などの量が多い傾向にあることも報告されています。
運動と生活習慣の改善が認知症予防に
近年、アルツハイマー病の新薬の開発や承認に関するニュースが、国内外で大きな話題となっていますが、一般的な使用が認可されるまでにはまだ時間がかかるでしょう。
認知症は、ある程度の予防が可能であることもわかっています。
特に効果があるとされているのが運動で、とりわけ有酸素運動が有効です。
一度に20〜60分の運動を最大心拍数の60〜90%くらいの強度で行うことが推奨されています。
4,700人の運動習慣を4年間調査した結果、全く運動をしない人と比較して、認知症の発症危険度が週に3回以上ウォーキングをする人は33%減、早歩きをする人は50%減になることがわかっています。

また、 生活習慣病に気をつけることも、認知症予防に効果的です。実際、糖尿病患者はアルツハイマー病のリスクが2倍以上になります。
認知症の有病率は年齢と共に高まります。
高齢化が進む上で認知症患者が増えることは必然とも言えるでしょう。
進行性の病である認知症は、根本の治療や進行を止めることはできません。
しかし、適度な運動と生活習慣の改善で約35%の認知症が予防できるという報告もあるのです。
コロナ禍で増える「アルツハイマー型認知症」
9月は世界アルツハイマー月間
国際アルツハイマー病協会は、9月21日を世界アルツハイマーデーと制定しています。また、毎年9月を世界アルツハイマー月間とし、認知症への理解を高めるために、世界各国で啓発活動が行われています。
日本では各地のお城、タワーやランドマークを認知症のシンボルカラーであるオレンジ色にライトアップしたり、講演会や街頭活動などを実施。SNSでの「#アルツハイマーデー」に関する発信もたくさん見られます。
悪化を防ぐ鍵は会話と早期発見
認知症は、認知機能が低下して、日常生活に悪影響が出る状態を指します。その原因は脳の病気や障がいなどさまざまです。認知症の中で最も患者数が多いとされているのが「アルツハイマー型認知症」です。

これはベータタンパク質やタウタンパク質という異常なタンパク質が脳に溜まり、神経細胞が減って脳が小さく萎縮してしまうことで症状がでます。初期の段階では加齢による物忘れと思われがちです。
自粛生活が続くコロナ禍で、人との会話が減り「アルツハイマー型認知症」が増加したと言われています。認知症の予備軍とも呼べる「軽度認知障がい」の方が、人との接触が減少することで認知症に進行してしまうケースも少なくありません。
悪化させないためには、感染対策に十分気をつけて、できるだけたくさん会話をすること。そして、早期に気づき、適切に対処することが認知症の進行を抑制する重要なポイントです。
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2020年9月7日 制定