【脳を活性化】脳トレ・クイズのレクリエーション

脳トレやクイズなどの脳を刺激するレクリエーションには、高齢者の認知症の予防や進行抑制といった効果が期待できます。 この記事では、介護施設でよく行われている脳トレやクイズを紹介します。注意点についても説明していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 介護福祉士でレクリエーションに詳しいNPO法人日本介護予防協会中部支部支部長の大野孝徳さんに監修していただきました。 もっと見る
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認知症予防にもつながる脳トレやクイズのレクリエーション

老人ホームでも多くの脳トレやクイズが行われている

スマホを手に持って脳トレをしている高齢者の男性と女性

認知症の予防や、症状の進行を遅らせるために老人ホームなどの介護施設でも多く用いられているのが脳トレやクイズです。

認知機能の低下は、脳内の血流悪化もその要因のひとつ。脳に必要なエネルギーを運ぶ酸素や糖を運んでくれる血液の流れを促進すれば、認知機能の低下が防げると言われています。

脳トレには、いろいろなものがありますが効果的に活用するには「楽しむ」ことが大切です。「しなければならない」とストレスを感じながら脳トレをすると逆効果となることも。

認知症の方が脳トレをする際には、一人でもできる計算や読み書きに加えて、家族や周りの人とコミュニケーションが取れるものを採用しましょう。脳への刺激が多くなり、より高い効果も期待できます。

また、クイズは、答えるために発声するという行為が喉の老化防止につながり、コミュニケーションを円滑にしてくれます。

正解すれば達成感!さまざまな問題で脳を活性化

脳を活性化させ認知症予防にもつながるクイズ・脳トレのレクリエーションをひらめくおじいさんとおばあさん

高齢者向けレクリエーションの中でも、認知症予防としてよく取り組まれているのが、クイズや計算、漢字問題などです。

普段の生活ではあまり使わない脳の部分を刺激して脳を活性化するレクリエーションはいくつかあります。

脳の広い分野を活性化するには、下記のようなものがあります。

  • 簡単な計算を素早く解く
  • 文字を書く
  • パズルを解く
  • 折り紙などで指先を動かす
  • 塗り絵

これらを行うことにより、自ら考え、判断し、挑戦したくなるような楽しさを見出し、手や指を実際に動かすことが脳を活性化することにつながります。

最近では、インターネットからも脳トレの素材などがダウンロードできますので、上手に活用して、参加者の方が飽きずに取り組める脳トレやクイズを用意しましょう。

脳トレを行うときに気をつけたいポイント

脳トレの目的は、考えることで脳を活性化し、認知症予防につなげることです。

そのため正解することが目的にならないように注意しなければなりません。
正解すれば喜びにつながりますが、たとえ間違えても答えを出すことに頭を使っているので、脳トレの目的は果たしています。

また、幅広い分野の脳トレを行うこと方でより大きな効果を期待できます。

また、もし利用者の方が答えを間違えてしまっても、決してプライドを傷つけないようにすることが大切です。
劣等感を持ちやすい人も多いので、グループで脳トレを行う際は注意しましょう。

おすすめの脳トレ10選

回文

概要

さまざまな回文を考える脳トレをしている笑顔の老夫婦

回文とは、「しんぶんし」「たいやきやいた」のように、上から読んでも下から読んでも同じ言葉や文章になる文字列のことです。

脳トレとして、回文のルールを説明したり、さまざまな回文を考えたりしてみましょう。

回文を考えることは、頭の体操にピッタリ。朗読することで、言葉遊びも楽しめます。

遊び方の手順

<準備>
  • 大きな紙
  • ペン
さらに、いくつか回文の例を準備しておくといいでしょう。
参加者には、始める前に回文の意味を説明し、「新聞紙(しんぶんし)」「たいやきやいた」など簡単な例を書いて目で見て確認できるように工夫しましょう。
<ルール>
まずは、いくつか回文の例を紙に書き出します。
このとき、全部を書くのではなく「なんだい○○○」(なんだいだんな)など空白をつくり、全員で空白に入る部分を考えます。
考えた言葉を一人ひとり発表した後は、正解を全員で声に出して読み上げます。
また、少しずつ回文に慣れてきたら、自由に考えてみる時間をつくってみましょう。
言葉の響きやリズムなども意識しながら、川柳を考える要領で考えてみるのもおすすめです。

進め方のコツ

言葉の響きを声に出して確認してみるようにしてみましょう。
回文を考えるときに「5文字、7文字、9文字など奇数の方がつくりやすい」などのヒントを用意してもいいかもしれません。

ユニークしりとり

概要

ユニークしりとりを考える高齢者の男性と女性

ほかの参加者が誰も考えないような言葉でしりとりをしていくゲームです。

実際に、思い浮かべた言葉を紙に書くことで手指も動かせ、自由に発想してもらうことで想像力も刺激されます。

遊び方の手順

<準備>
  • 一人5枚ほどの白い紙
  • ペン
  • しりとりを始める前に、4人から20人までのグループをつくります。
<ルール>
まずは、リーダーとなるスタッフがしりとりの最初となる言葉を発表します。
参加者は、しりとりになるよう、次に続く言葉を考えます。
このとき、ほかの人が考えつかないようなユニークな言葉を考えることがポイントです。
言葉を思いついたら、各自紙に書き、全員が書き終わったら紙を頭の上に持ち上げて思いついた言葉を発表します。
同じ言葉があった場合はその紙を捨て、同じ言葉がなかった方はその紙を手元に残しておきます。
5回行い、手元により多くの紙が残っている人が勝者です。

進め方のコツ

特にしりとりの中身には条件をつけず、自由な発想ができるよう誘導しましょう。

「ほかの人が思いつかない言葉を考えてみましょう」という言葉掛けとともに、よく考える時間を設けましょう。

本人が納得できるまで、じっくりと時間をかけて言葉を出してもらうことが大切です。

少人数であれば紙に書かずに、リーダーのかけ声と同時にみんなで思いついた言葉を言ってもいいでしょう。

2文字かぶりカルタ

概要

脳を活性化させ認知症予防にもつながるクイズ・脳トレのレクリエーションをする老夫婦

カルタ遊びをアレンジして、手を動かしたり、声を出したりすることで楽しめる脳トレゲームです。

例えば「りんご」に対して最後の言葉が同じ「たんご」「だんご」、最初と最後の言葉が同じ「りんぐ」など2文字が同じ単語の入った札をカルタの要領で探していきます。

遊び方の手順

<準備>
  • 言葉札(段ボールや画用紙などで用意)
  • お題札(例:りんご)と取り札(だんご)などのペア
  • ひとつのお題に対して取り札は1~2枚つくっておくといいでしょう。
<ルール>
カルタ同様に取り札を広げ、参加者は言葉札の内容や場所を1分ほどで暗記します。
読み手が順番にお題となる札を読み上げ、参加者はお題の言葉と2文字重なっている言葉の札を取っていきます。
「お手つきをしたら1回休み」などのルールを決め、最後のお題札まで続けます。一番多く札を取った人が勝者です。

進め方のコツ

取り札を準備する際に、あえてカタカナで書いてある札とひらがなで書いてある札、どのお題にも当てはまらない札を用意すると、少し難易度が上がり脳トレ効果が高まります。

読まれた言葉をよく思い浮かべながら、取り札の中から2文字同じ言葉を探すことで記憶力や瞬発力などがトレーニングできます。

こぶたぬきつねこ神経衰弱

概要

「こぶたぬきつねこ」の童謡にあわせてレクリエーションを楽しむ高齢者の男性と女性

「こぶたぬきつねこ」の童謡に合わせてリズムに乗りながら、神経衰弱の要領で裏返しになった絵カードに描かれた動物を当てていくゲームレクリエーションです。

記憶力を刺激し、音楽とともに取り組むことでリズムに合わせて体を動かすこともできるため、脳トレと身体機能維持の効果が期待できます。

遊び方の手順

<準備>
  • 「こぶた」「たぬき」「きつね」「ねこ」の絵が描かれた札(各5枚)
  • はじめる前によく混ぜて、裏返しにした状態で床やテーブルに並べておきましょう。
<ルール>
数人のグループでカードを囲むように座り、「こぶたぬきつねこ」の歌を歌いながらカードを裏返していきます。
「こぶた」と歌ったときに裏返したカードが「こぶた」の絵だったらそのカードは自分のものとなります。
歌に合わせて、1人ずつ順番にカードをめくっていき、外れたらそのカードは裏返し元の場所に戻します。

進め方のコツ

トランプの神経衰弱のように、2枚を揃える必要がないので気軽にチャレンジできます。

脳トレ以外にも体を動かす効果も期待できるので、大きな会場でカードを大きくして、歩きながらカードを探していくようにするとより楽しさが増します。

数式の泉

概要

楽しくお茶の時間を過ごす3人の中高年女性

「数式の泉」は、紙とペンがあればできる、計算を使ったレクリエーションです。

具体的には、「50-30」「40÷2」「10+10」なども「20」をつくる数式を考えていきます。

どれだけ思いつくことができるのか、制限時間を決めて考えてもらいましょう。

遊び方の手順

<準備>
  • ペン
<ルール>
まずは5人1組のチームをつくります。
各グループに紙を配り、リーダーは「答えが20になる数式は?」というように数字を指定します。
1分間の制限時間内に、思いつく限りの数式をどんどん紙に書いていきましょう。
制限時間がきたら、チームでひとつずつ数式を発表し、リーダーはその数式を大きな紙やホワイトボードに大きく読みやすい字で書きだしていきます。
ほかのチームが考えていない数式は2ポイント、数式がほかのチームとかぶったら1ポイント、数式が間違っていたらマイナス1ポイントと設定し、最後に合計得点を競います。

進め方のコツ

あまり考え込まず、思いついたものからどんどん書いていけるように声掛けをしていきましょう。

人数が少ない場合は、個人戦にしても構いません。

また、「2×20」「20×2」などの前後が入れ替わった式も違う数式としてカウントしましょう。

あまり小さい数字だと数式もつくりにくいですから、10以上の数字を指定しましょう。

バラバラ文字並び替えゲーム

概要

バラバラ文字並び替えゲームについて考える高齢者の夫婦

文字列を並び替えた言葉を当てて楽しむゲームです。

クイズ形式のレクリエーションで、文字数を変えることで難易度も調整しやすくなっています。参加者同士で盛り上がりやすいゲームです。

記憶力の向上や認知症の予防につながるので、参加者それぞれの状況に合わせて、お題となるキーワードや答えるまでの時間を調整しながらやってみてください。

遊び方の手順

<準備>
  • ホワイトボードや画用紙
  • ペン
  • テーマとなる言葉の文字列を入れ替えて、ホワイトボードや画用紙に並べておきます。
    (例:「レクリエーション」という言葉を「クエショーレンリ」と並べる)
<ルール>
バラバラになった文字を、元の言葉に並び替えます。
最初は制限時間を1分に、慣れてきたら30秒に縮めるなど、難易度は調整してください。
制限時間内に正解できた人の勝利です。

進め方のコツ

最初は4文字など文字数が少ない単語から始めて、少しずつ6~7文字の単語など難易度を上げていくといいでしょう。

言葉を変えると何度でも楽しめる脳トレクイズです。

都道府県当てクイズ

概要

都道府県当てクイズについて想像する老夫婦

都道府県当てクイズは、頭の体操と回想法の、ふたつの要素を含んでいることが特徴。

各県の代表的な事柄に関するクイズを出し、参加者に回答してもらうゲームです。

47都道府県のほとんどは、どんな人でも知っている可能性があるためやりやすいのがポイントです。

答える際、参加者は過去の記憶を紐解きながら、答えを探していきます。

遊び方の手順

<準備>
有名な観光地や歴史上の人物や名産物など、「都道府県を代表するものや事柄」を都道府県ごとに3~5つ用意しておきます。
<ルール>
ホワイトボードにひとつずつヒントを書いていき、どの都道府県のことを指しているのか当ててもらいます。

「ちんすこうが名物の都道府県は?」「広大なラベンダー畑があるのは?」「砂丘で有名な県は?」「伊香保温泉が有名なのは?」など、名物や名産品、観光スポット、関連キーワードなどをヒントに、答えを導き出してもらいます。

少ないヒントで解けた人から高い得点を付けていきます。

進め方のコツ

留意すべき点は、参加者が必ず答えに辿り着けるようにすること。
参加者と馴染みがありそうな場所や、誰もが知るメジャーなキーワードで出題しましょう。

仲間はずれ探し

概要

仲間はずれ探しについて解説する博士と、ガッツポーツを取る中高年の男女

「仲間はずれ探し」では、3つのキーワードの中に、ジャンル違いなどの「仲間はずれ」を入れて出題し、参加者に仲間はずれを探してもらいます。

問題の出し方は、後半になるにつれ難易度を上げていくのがおすすめです。

なお、この問題の特徴は、正解がひとつではないこと。
見方を変えれば、本来答えに設定していた「仲間はずれ」ではないキーワードが、「仲間はずれ」に該当するかもしれません。

ひとつの正解を求めるだけではなく柔軟に考えられるようになり、脳の活性化につながりますよ。

遊び方の手順

<準備>
  • 大きめのカード
  • ペン
  • 身近にあるものの名前(食べ物、道具、乗り物、都道府県、動物など)を、ジャンルごとに2枚以上カードに書いておきます。
  • その際、すべてカタカナかひらがなで記入してください。
<ルール>
ホワイトボードに3枚のカードを貼り、その中で分類が異なっているものが何かを当ててもらいます。
このとき、2枚は同じジャンルから。
残り一枚は別のジャンルから用意します。
(例:「アンパン」「コッペパン」「フライパン」、「北海道」「沖縄」「横浜」)

進め方のコツ

問題は10問くらいで、最初は難易度を低く、だんだん難易度を上げていくように、問題を制作するのがおすすめです。

例えば、「いちご、メロン、ミシン」→「Tシャツ、ブラウス、スカート」→「麦茶、ビール、焼酎」など、3単語を1グループにして問題を出します。

このとき、簡単すぎるのは頭の体操にはなりませんが、難しすぎるのもNG。

参加者が、答えにたどり着いた達成感を味わうことも、大切なのです。

お題ビンゴ

概要

紙とペンを用意してお題ビンゴをする人たちと、それにうなずく高齢者の夫婦

一般的な数字のビンゴゲームを応用した、「お題でビンゴ」。

まず、参加者に3×3のマスが書いてある紙を配布します。
そして、テーマ決め、それから連想した単語を書き込んでもらいます。

あとは、数字のビンゴゲームと同じ流れ。
テーマに沿った単語を順番に言い、それが自分の紙に書いてあれば、チェック。

そうして、縦・横・斜め、いずれかが1列クリアできれば、「ビンゴ!」となります。

遊び方の手順

<準備>
3×3マスの枠をA4用紙に書きます(3×3以上であればもっとマスを増やしても良いです)。
1人に1枚ずつ行き渡るようにコピーしておきましょう。
<ルール>
「好きなお寿司のネタ」「行ってみたい都道府県」など、お題を決めてそれに沿った言葉でマスを埋めていきます。
全員が書き終わったら、自分が埋めたマスを順番にひとつずつ読み上げてもらいましょう。
ほかの人が書いた言葉が自分のマスの言葉と同じときは、そのマスに◯をつけ、縦・横・斜めのどれか一列が揃うまで続けます。

進め方のコツ

「食べ物」や「色」「動物」など、高齢者が単語を思い浮かべやすいお題にすることが重要です。

マスに単語を書き込んでもらう際には、焦らず、ゆっくりと時間を設けることが大切です。

言葉づくりゲーム

概要

言葉づくりゲームについて解説する白衣を着た博士と目を閉じて考える老夫婦

「言葉づくりゲーム」は、ホワイトボードなどに書いた4×7ほどのマスの中に、ランダムなひらがなを書き、参加者にはその中からお題に沿った単語を探し出してもらうゲームです。

ひらがなを眺め、より多くのひらがなが単語として発見できるか、など、ひらめきが体感できるのが、このゲームの特徴です。

時間をかけずに見つけることを目標とし、瞬発力を測るのもよし、じっくりと多くの数を見つける、思考力を養うもよし、いい脳トレになりそうです。

遊び方の手順

<準備>
A4用紙ほどの大きさに、ひらがなをランダムに並べた「ひらがな表」を用意します。
このとき使うひらがなは50文字すべてではなく、20~30文字程度。
1人1枚行き渡るように、人数分プリントアウトしておきましょう。
<ルール>
「食べ物」「動物」といったお題に沿って、連想する言葉を「ひらがな表」にある文字を使ってつくります。
一度使った文字に◯をつけ、同じ文字二度使えないことを説明しておきましょう。
より多くの言葉をつくった人が優勝です。

進め方のコツ

注意点は、ホワイトボードに書く文字は大きくわかりやすく書くこと。
参加者は高齢者ですから、重要な点です。

お題は「動物」や「食べ物」、「都道府県の名前」など、わかりやすいものがいいですよね。

ときには、お題に沿っていない単語を見出す参加者もいるかもしれません。
そのひらめきを否定せず、ひとつの回答として、受けとめることが大切です。