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【2021最新版】医療ソーシャルワーカーの給料を年齢、職場、地域ごとに徹底解説!

医療機関において、患者さんとその家族を社会福祉の観点から支援を行うのが医療ソーシャルワーカーです。病院勤務で安定したイメージがありますが、給与額の実態はどうなっているのでしょうか。 この記事では、医療ソーシャルワーカーの平均的な給料や雇用形態別の収入、都道府県別にみた給与額、さらに給料アップの方法などを詳しく解説します。 これから医療ソーシャルワーカーの職を目指そうと考えている方、あるいは現職の方で今後転職を考えているという方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

医療ソーシャルワーカーの平均給料(月収・年収)

1.手取りは額面給料の7~8割

医療ソーシャルワーカーの平均月給は25万円前後で、実務経験・勤続年数を積み上げていくと40代頃に35万円前後になると言われています。一般的に手取り額は額面給料の7~8割となるため、医療ソーシャルワーカーの場合は平均で20~30万円ほどでしょう。

2.医療ソーシャルワーカーのボーナス

医療ソーシャルワーカーのボーナスは、20代では40~50万円前後、30代では60~70万円前後、40代では70~75万円前後、50代では75~77万円前後、60代では55~60万円前後が相場だと言われています。

20代のうちは決して多いとは言えませんが、年齢を重ねて実務経験を積んでいく中で、70万円以上の額となるのが一般的です。

3.年齢別、男女別の平均給与

医療ソーシャルワーカーの平均年収を年齢別にみた場合、一般的に20代~30代は300万円前後、40代で380万円前後、50代で440万円前後、60代以上で360万円前後です。

最も年収額が大きくなるのは50代。成果主義や能力主義ではなく、年功序列や勤続年数が重視される傾向があり、年齢を重ねるほど年収額は上がっていきます。

年齢別、男女別の平均給与

また男女で比べると、以下のように男性の方が年収は多くなっています。

年齢別、男女別の平均給与

4.勤続年数ごとの収入差

医療ソーシャルワーカーとして勤続年数を重ねていくと、それに伴って昇給するのが一般的です。大卒であれば勤続約5年で年収350万円前後、勤続10年で400万円前後、勤続15年で450万円前後、勤続20年で500万円弱の年収を見込めます。

昇給のスピードが早いとは言えないものの、新卒で入所した施設で継続して勤務することで、着実に給与額はアップしていくでしょう。

5.他職種との給料差

医療ソーシャルワーカーの全世代平均年収は約350万円前後と言われています。同じく福祉系の職種と比べてみると、平均年収はケアマネージャーが約360万円、社会福祉士が約365万円です。これら専門職に比べると、同水準からやや低めの金額が相場です。

雇用形態別の収入一覧

1.正社員の場合

正社員の場合

医療ソーシャルワーカーとして働く場合が多い社会福祉士の有資格者だと、正社員の平均年収は377万円です(社会福祉振興・試験センター『平成27年度社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果』より)。

ちなみに、男性だと454万円、女性だと380万円。医療ソーシャルワーカーもこれに近い年収額になると考えられます。

2.アルバイトの場合

パート・アルバイトとして医療ソーシャルワーカーの職に就く場合、正社員の場合と同じく社会福祉士を参考にすると、平均年収は男性で197万円、女性で146万円です。医療ソーシャルワーカーとして働く場合も、ほぼ同水準になると考えられます。

社会福祉士や精神保健福祉士の国家資格を持ち、家事や育児の合間に医療ソーシャルワーカーとして勤務するという場合に向いている働き方です。

3.契約社員の場合

医療ソーシャルワーカーとして契約社員(非正規社員・常勤)で働く場合、平均年収は男性が約315万円、女性が約277万円です。収入面を考えると、やはり正社員として働く方が有利です。

都道府県別の給料

都道府県別の給料

1.給料が高いのは東京都

医療ソーシャルワーカーの年収を都道府県別にみると、最も高いのは東京都で、平均年収額は概ね360万円~570万円です。東京都は人口が集中する地域で医療機関の数も多いため、医療ソーシャルワーカーへの人材ニーズは高く、待遇も良いことが多くなっています。

日本医療社会福祉協会の求人サイトで紹介されている東京都における募集要項を見ると、月給額を提示しているケースでは多くの場合20万円以上。経験者であれば、さらに高額の給与額を望めるでしょう。

2.給料が安いのは沖縄県

医療ソーシャルワーカーの給与額が最も低い都道府県は沖縄県で、平均年収は328万円前後となっています。

ただし、沖縄県のみが極端に低いわけではありません。九州・沖縄地方や中国・四国地方、さらに北海道・東北地方だと年収は300万円前後で、東京都との差額は数十万円にもなっています。

給料を上げるには?

1.実務経験を積んでキャリアアップを目指す

実務経験を積んでキャリアアップを目指す

医療ソーシャルワーカーが年収アップを考える場合、最も確実なのが同じ職場に長く勤務を続けて、キャリアアップを図る方法です。同じ医療ソーシャルワーカーでも、主任や係長、課長といった形で役職名のある地位につくことで年収を上げることができます。

この場合に大切なのは、同じ勤務先で継続して働き続けることです。一つの勤務先に居続けると、上司との関係や同僚との人間関係のこじれなど、問題が発生する恐れもあります。

しかし、そのような問題にうまく対処をしたり、未然に防いだりしながら、任された仕事を着実にこなしていくことで、キャリアアップの道が見えてくるでしょう。

2.社会福祉士などの資格を取得する

医療ソーシャルワーカーが給与アップを実現する最もオーソドックスな方法が、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を取得することです。これらの国家資格は、求人の段階で資格手当が提示されていることも多くあります。

医療ソーシャルワーカーの職種や要件について詳しく知りたい方は、「医療ソーシャルワーカー(MSW)はどんな職業?なるための方法や仕事内容を解説」をご参照ください。

また、これらの資格を取得しておくことで、医療ソーシャルワーカーとしてはもちろんのこと、それ以外の施設でも幅広く働くこともできます。資格取得により、自分が対応できる職務の幅を広めることもできるでしょう。